「FREAKONOMICS」と大相撲

「麻薬の売人は大金を得てるはずなのに、なぜ親と一緒の家に住んでいるのか?」とか「水泳プールと銃はどちらが危険か?」といった日常の素朴な(?)疑問を斬新な視点から解説し、その裏にひそむ社会性や経済力の意外な真実を解説して話題になっている本「FREAKONOMICS」を書店でパラパラ読む。 「犯罪率が減ったのは胎児中絶が認可されたからではないか?」という部分がアメリカで論争を呼び(ろくでもない環境で育つ子供が減った、という論旨らしい)、これを書いてる段階ではアマゾンで売上第3位のベストセラーになってる本だが、第1章の題が「学校教師と相撲力士の共通点は何か?」だったのには驚いた。

これはつまり「教師は自分のクラスが落ちこぼれの集まりだと思われたくないので、ズルしてテストの点数を水増しする。そして勝ち越しのかかった力士は、相手の力士とズルをして八百長勝負で勝たせてもらう。つまり教師も力士も、自分の利益に関わるところでズルをしてるのである」ということらしい。きちんと読んでないので賛成も反論もできないが、作者は千秋楽で7-7、つまりあと一勝で勝ち越しの力士が実際に勝つ確立が異様に高い(特に人気のある力士)というデータを挙げ、大相撲には八百長があるんじゃないかと書いている。

大相撲の八百長疑惑は今に始まったことじゃないが、アメリカでベストセラーになってる本にこんなことが書いてあるとは思わなんだ。個人的に相撲は大好きだが、ただでさえ人気が低迷してるってのにこんなことを書かれたんじゃ、外国人の観客も減ってしまうんじゃないか?