「DOCTOR STRANGE」鑑賞

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マーヴェル・コミックスのオリジナルDVDムービー第4弾「DOCTOR STRANGE」を鑑賞。「HOT FUZZ」よりも後に注文したのに先に届いた。今までの3作品の出来がどれも非道いものだったので、まるっきり期待しないでみたけど、やはり内容には失望させられた。

アニメの出来が悪いのは今に始まったことじゃないんで何も言わん。ただストーリーに関しては、前作の「IRON MAN」 のときも感じたことだけど、主人公のオリジン(ヒーローになるまでの話)を長々と描いているために、主人公が終盤間際まで自分のパワーを使いこなせずにオロオロしてるのは観てて何かまどろっこしいんだよな。アイアンマンやドクター・ストレンジをよく知らない人向けの配慮だろうけど、そもそもそんな人はこうした作品を観ないだろうに。俺らみたいなオールドファンは、自らのパワーを最大限に駆使して悪と戦うヒーローの姿が観たいのにさ。その一方でドクター・ストレンジの従者ウォングの設定が原作と大きく異なっていて、ファンを裏切るような内容になっているのにはガッカリ。むしろスティーブ・ディッコ時代の作風に忠実に、ヒッピーっぽいサイケさを出したほうが良かったかもしれない。

ちなみにマーヴェルはここ1年くらい「ドクター・ストレンジ強化運動」を積極的にやっていて、今までは比較的マイナーキャラだった彼が、最近ではいろんなコミックに登場して大活躍していたりする。今回のDVDムービー化もその一環なんだろうけど、なんでドクター・ストレンジなんかをプッシュしてるのかね。魔法使いのキャラクターってのはその能力がはっきりと定義されておらず、その場にあわせて都合のいい魔法を繰り出すことから、むしろ脇役に徹したほうがいいキャラだと思うんだけどね。DCコミックスでは魔法を使うキャラの層が厚く、イギリス人のライターたちが大人向けのストーリーにうまく取り込んだことでキャラクターを活性化できた感があるけど(ニール・ゲイマンの「BOOKS OF MAGIC」は特に秀逸)、マーヴェルにはそうした下地がないからなあ。

とりあえずマーヴェルはアニメーションのスタッフを総入れ替えしたほうがいいんじゃないかと本気で思います。

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