クリストファー・ウォーケンとウィレム・デフォーという2大個性派俳優を主人公に、ウィリアム・ギブソンの短編小説をアベル・フェラーラが映画化した「NEW ROSE HOTEL」を鑑賞。他にもアーシア・アルジェントや(なぜか)天野喜孝が出演してるほか、坂本龍一やジョン・ルーリーなどもチョイ役で出てる。なぜこんなキャストが揃った映画が日本未公開なのかはよく分かりません。IMDBをはじめいろんなところで酷評されてる作品だけど、個人的にはかなり面白かった。
2つの巨大企業がしのぎを削る近未来、天野喜孝演じる天才科学者をライバル企業から引き抜くため、ウォーケンとデフォーはアーシア・アルジェントの色仕掛けを使うことにするが…というのが話のプロット。ギブソンの小説ってあの体言止めだらけの文体が苦手で「ニューロマンサー」しか読んだことないんだけど、全編モノローグである(らしい)原作にちゃんとセリフをつけ、チープなSFXなどを使わずに低予算ながらもエキゾチックな(舞台は日本)雰囲気を醸し出してるのは巧い。さすがに終盤の20分ちかいフラッシュバックは長すぎると思うが、深夜に酒でも飲みながら観るには格好の映画かと。もっと評価されていい作品。
それにしてもウォーケンが相手だと、デフォーのような役者でもごくマトモな人に見えてしまうんですね。