「Kung Fury」鑑賞

Kung-Fury
その80年代テイスト丸出しのトレーラーが大きな話題を呼んだアクション・コメディ短編。キックスターターで出資を募ってから完成が望まれていたが、この度ついに無料で公開されたのだよ。

舞台は1985年のマイアミ。悪がはびこり警官は平気で射殺され、さらにはアーケード・マシンが凶悪ロボットに変形して人を襲うなか、雷撃に打たれてコブラに咬まれたことで驚異的なカンフー能力を身につけた一匹狼の刑事カン・フューリーは一人で悪と戦っていたが、なぜか1940年代からやってきた悪のカンフー総統ヒットラー(「カン・フューラー」!)に上司を殺害されてしまう。上司の仇を討つため、天才ハッカーであるハッカーマンの力を借りてカン・フューリーはタイムマシンを使って1940年代を目指すものの、計器の故障によりはるか昔の恐竜が闊歩する時代に飛ばされてしまい…という展開。

とにかくシンセ音楽がバンバン鳴り響き、VHSのノイズが画面に走るなか、滑稽無糖なアクションで悪を倒すカン・フューリーがカッコいいのだよ!なんで警察の相棒がトリケラトプスなんだとか、恐竜時代に戻った意味ってあまりないんじゃないとかツッコミどころは当然山のようにあるものの、いいんだよ、細かいことは!突然画面がテレビ通販になったり、80年代アニメになったりと詰め込み過ぎのような気もするが、むしろこれくらいやってくれたほうが楽しいかと。

アマチュア映画とはいえ特撮とかアクションとかはよく出来てるし、クラウドファンディングで製作費を集めたところなどは「アイアン・スカイ」に似ているな…と思ってたら監督・製作・主演のデビッド・サンドバーグってスウェーデン人なのか。フィンランドの「アイアン・スカイ」といい、北欧ってこういう映画を製作できる土壌みたいなものがあるんだろうか。でもしっかりアメリカ市場を狙っていて、主題歌にデビッド・ハッセルホフを起用するあたり、日本の映画会社などよりも手堅い海外進出ができてるよね。

今回は30分の短編だが、劇場版の製作の話もあるとか。その際は出資を募ったら募金させていただきます。80年代に一泊500円で「レモ/第一の挑戦」とか「片腕サイボーグ」とかレンタルして観てた奴は今すぐ観よう!

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