「SAMURAI GIRL」鑑賞

タイトルを読んだだけで脱力感に襲われたABCファミリーの番組「Samurai Girl」を観る。

日本の名家で育ったヘブン・コゴ(これで日本人の名前らしい)は親の意向によりサンフランシスコで政略結婚をさせられようとしていたが、結婚式を忍者の集団(!)が突然襲撃し、彼女の兄が殺されてしまう。コゴ家に伝わる刀とともに逃げ延びた彼女は、サムライの奥義を学び、彼女を狙う集団と戦うのであった…。というのがおおまかなあらすじ。ここから「キル・ビル」みたいな暴走した展開を期待する人もいるかもしれないが、アクションはショボいし演技もヘタで、観てて面白いところは殆どなし。「ロズウェル」のブレンダン・フェアが出てるけど、あいつあんなに演技が下手だったっけ。

主人公を含む多くの登場人物が日本人という設定ながらメイン・キャストに日系人俳優がいないことからも分かるように、アメリカの日本に対する中途半端なイメージがそのまま映像化されたような番組。おかげで着物とか建物のデザインは中華やコリアンが入り混じってちゃらんぽらん。いちおう原作があって、キャリー・アサイなる日系人(?)が書いたジュブナイル小説らしいんだが、番組の出来から察するに日本文化の勉強なんてろくにやってないんだろうな。まああれですよ、「ティファニーで朝食を」でミッキー・ルーニーが訳の分からない日本人を演じてたのと同じで、我々日本人としては苦笑いしながら観るしかないような代物。

アメリカは黒人が大統領になりそうだってのに、アジア人は相変わらず理解されてないなあ、と実感させてくれる番組ではあった。