ダメ。前作で不満に思ったことがそのまま踏襲されている。一番ムカつくのは、悪役がサム・ライミ似の中間管理職のサラリーマン風情な猫背の中年男(当然弱い)だということ。世界征服を企む大富豪や、巨大兵器を建造するキチガイ科学者はどこに行ってしまったんだ!失脚した大統領にとりいって満足してるような偽エコ会社の社長なんか相手にしてどうするんだよ。奴の背後にある組織についてもろくに説明されないし。あとボンド・ガールがボンドとヤらないというのも非常に問題かと。
それとチェイス・シーンが多いのは結構なんですが、編集が粗いうえに競馬だのオペラだののシーンを挿入しているために何が起きているのかがとても分かりにくいことが多々あり。ここらへんは同じイギリス映画の「ホット・ファズ」から学ぶものがあるんじゃないでしょうか。
スクリーンを見ながらずっと、不敵に微笑むコネリー時代のボンドを懐かしんでいました。ボンドがいつまでもウジウジ悩んでるようじゃ、ねえ。