小説も読んだしコミックも読んだ、じゃあ当然次は…ということで観た、「悪党パーカー/人狩り」の映画版。
これが監督第2作目となるジョン・ブアマンの演出はこの頃から既に冴えていて印象的なシーンが続くものの、全体的にアート系映画っぽくなってしまっていてケイパーものの作品としてはテンポが悪い感じがすることは否めない。原作やコミックは最初から最後まで展開がとてもスピーディだったんだけどね。そして主演を務めるリー・マーヴィンはパーカーを演じるには年をとりすぎているような…好きな俳優ではあるのですが、犯罪組織の幹部に「お前は何が望みだ!」と言われ虚ろな目をして「金が欲しいだけなんだけど…」と返答する姿はどうもカッコ悪い。
60年代のサスペンス映画の1つとして観れば良く出来た作品だと思うんだけど(繰り返すが演出は巧い)、いかんせん原作のイメージが強く残っているまま観たのであまり楽しめなかったかな。ブアマンのサスペンス作品では「テイラー・オブ・パナマ」が非常に好きなのですが、あれも原作に比べるとどんなものなんだろう。
ちなみに同じ原作の映画版といえば、「ペイバック」のディレクターズ・カット版は面白いらしいので、機会があれば観てみたいところです。
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