今さらながら。こういう話だったのか!イーストウッド爺さんカッコ良すぎる。年をとるごとにこういう復讐鬼(?)の役が似合っていく役者というのは彼くらいのものじゃないだろうか。ブロンソンでもあの貫禄は出せなかったよな。
「許されざる者」において、「酒を飲むと人を殺すから」という理由で酒を断っていた主人公が、親友が殺されたことを聞いてグビグビと酒を飲みだす場面(しかも非常にさりげなく撮っている)は俺の映画人生のなかでもベスト10に入る名シーンなのですが、この映画もそのシーンを彷彿させるところが多くて素晴らしいのです。最後は牧師を連れて「ローリング・サンダー」的展開にもつれ込むのかと思ったけど、さすがにそれは無かったか。
あと話の進み方とか撮影の手法(特に光の当て方)とかが良い意味で古典的で、こういう映画を作れる人って少なくなったような気がする。難があるとすれば、THE WIREなんかを観てると分かるがギャングの去ったあとには別のギャングがやってくるわけで、ラストの解決法が弱冠安直な感じがすることか?でもまあ文句は言うまい。あとはミャオ族の文化について我々は劇中で紹介されたものを素直に受け止めているわけで、ミャオ族に詳しい人からは異論が出るのかもしれないな。
イーストウッド健在であることを実感した一本。彼とマイケル・ケインにはいつまでも長生きして欲しいところです。