「PIONEER ONE」鑑賞

製作費はすべて募金によって賄われ、クリエイティブ・コモンズのもと無料で公開された、インディペンデント系のTVシリーズの第1話。

地球に向かって落ちてくる人工物がある日発見され、それはアメリカの国土に放射線をまき散らしながらカナダのカルガリーに墜落する。調査に向かったアメリカのエージェントたちが発見したのは、旧ソ連の宇宙服を着た謎の人物だった。彼の手記などを調査した結果、彼は火星に建造されたというソ連のコロニーからやってきた人物らしいことが判明するのだが…というような内容。ウォーレン・エリスのSFコミックに話は似てなくもない。

全体的にいい線はいってるんだけど、惜しいなあという出来。風呂敷を広げすぎたというか、国を揺るがす大事件を扱ってるはずなのに、登場人物も少ないしロケーションも限られているなど、製作費の無さがあちこちに感じられる内容になっている。役者の演技も大根だし音声も聞き取りにくいし。もうちょっと工夫したアプローチがあっても良かったんじゃないかと思うけどね。例えばニール・ブロムカンプの短編なんかは短くても彼の才能を感じさせる出来になっていたけど、この作品は物語をカバーするのに全力を使い果たしちゃいました、というような感じがするのが非常に惜しい。

公式サイトではまた募金が集まったら残りのエピソードを作るって書いてあるんだけど、どうすっかな、数ドルくらいは募金してあげようかな。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です