「OUTCASTS」鑑賞


なんかよく分からないBBCのSFミニ・シリーズ。

舞台は2040年の近未来。何らかの災害に見舞われた地球を人々は見捨て、他の惑星への移住を進めていた。そんな惑星の1つであるカルパチアでは少数の移住者たちがコロニーを建設して自給自足の暮らしをしていたが生活は楽ではなく、コロニーのリーダーとカリスマ探検家のミッチェルの仲も不穏なものだった。そんななか、数年ぶりに地球からの移民船がカルパチアへと接近してくる。はたしてこの船には誰が乗っているのか?そもそも船はカルパチアへ無事到着することができるのか…というのが第1話の大まかなストーリー。

ジェイミー・バンバーが出ているのでどうしても「ギャラクティカ」と比べてしまうが、当然ながらあれほどのクオリティはなく、特殊効果とかは「ドクター・フー」より少し凝ってる程度か。役者の演技とかカメラワークも凡庸だけど、とにかくストーリーがとても説明不足で、地球に何が起きて登場人物たちの過去に何があって、現在では何が問題なのかというのが殆ど説明されないまま話がズルズルと進んでいくんだよな。もちろんこの後の話でいろいろ説明はされていくんだろうけど、第1話を観た限りではあまりにも説明不足なので次の話も観たいという気になれなかったよ。

「ドクター・フー」が巧いのは、どんなに不思議な状況で話が始まろうともドクターという狂言廻し的な存在がいて、視聴者が抱く疑問についてきちんと解説する場を設けてるところなんだけど、この「OUTCASTS」ではそうした解説や謎を醸し出すような演出も無く、とにかく不親切さだけが感じられるような内容であった。「LIFE ON MARS」や「MI-5」といった名作を生んだキュードス・プロダクションの作品なのにこの出来は残念なところである。