「A Very Harold & Kumar Christmas」鑑賞


そのマリファナ万歳な内容のために(だよね?)日本では劇場公開はおろかDVDさえも発売されてない人気コメディ・シリーズ第3弾。今回は劇場だと3Dで公開されたので、タマゴから紙吹雪からマリファナの煙までありとあらゆるものが画面に向かってくる演出になっていたよ。これはちょっと3Dで観たかった気もする。

2作目が1作目の直後から始まってたのに対し、今回のストーリーは2作目の6年後という設定で、クマーが相変わらず小汚いアパートに住んでマリファナをキメてばかりの毎日を送っているのに比べ、ハロルドは出世してウォール街のオフィスで働き、妻のマリアと大きな家に住んでいた。そしてクリスマス・イブの朝にクマーのもとにハロルド宛の荷物が届いたことからクマーはハロルドの家を訪れるものの、それが大騒動に発展して…というようなストーリー。

相変わらずマリファナ・ジョークが満載だし裸のおねーちゃんたちも出てくるんだけど、前2作に比べてかなりメインストリームのコメディになったなという感じ。ラフなところが魅力だったインディーズのバンドが、メジャーデビューして良くも悪くも洗練された音になったようなものというか。3DゆえにCGを多用してるのはまだしも、ワッフルボットなんて登場させる必要あったのかな。その一方でマリファナ人間が今回は出演してないのは許せんなあ。あとトーマス・レノンが演じるハロルドの助手の役に時間が割かれ、メインの2人のドタバタの勢いが削がれてる気もする。

脇役は相変わらずニール・パトリック・ハリスが怪演技を見せつけてくれて、実際の婚約者(男性だよ)まで登場させつつも、女好きのスケベという役を力演している。たださすがに第1作目に比べるとインパクトが弱まったけどね。ハロルドの義理の父を演じるダニー・トレホはいつもの通りのトレホ。あとウクライナのギャングをイライアス・コティーズが演じてるんだが、俺は最後まで前2作に出演してるクリストファー・メローニだと思っていたよ。あの2人はそっくりなんだよな。

笑えるところは笑えるし、キャストも和気あいあいと演じてるのが感じられる作品なんだけど、どうも小ぢんまりとした作りになってしまった印象を受けてしまうな。劇中ではNPHが「第4作目でも会おうぜ!」なんて行ってるけど、興行成績も予測を下回ったらしいので、たぶんこれがシリーズ最終作になるんじゃないでしょうか。