「HUNTED」鑑賞


「反撃のレスキューミッション」じゃないほうの「STRIKE BACK」(ここちょっとややこしい)に続く、HBOの関連局であるシネマックスとBBCが共同製作したスパイ・サスペンス。クリエーターは「Xファイル」のフランク・スポトニッツ。

民間軍事会社のエージェントであるサム・ハンターはタンジールで要人の救出ミッションに成功するものの、その後何者かの裏切りによって狙撃され、重傷を負ったうえに身ごもっていた子供を失ってしまう。そしてスコットランドに身を隠して回復した彼女は、1年ぶりに職場に復帰する。そこで彼女は自分を裏切ったのが誰なのかを突き止めようとしたのだ。そんな彼女に新たな任務が与えられ、怪しい経歴を持つ大富豪に接近するよう命じられる。そして大富豪の孫の世話係として彼の家に住む事になったサムだったが、謎の暗殺者が彼女の前に現われるのだった…というようなプロット。

女スパイものだからといって「エイリアス」や「コバート・アフェア」みたいな派手なアクションものを期待してはいけないよ。格闘シーンとかはそこそこあるものの、映像の色づかいは地味だし、ブリティッシュな陰気くささが漂う雰囲気になっている。アメリカの視聴者にこういうのは受けるのかなあ。ストーリーも極めて複雑で、スパイの任務に裏切り者が加わり、さらに第三の謎の組織や、主人公が幼いときに誘拐された事件の伏線などがいろいろ絡み合い、裏のなさそうな登場人物は誰もいないという実にややこしい内容となっている。とはいえアクションやサスペンスを前面に出すことで、観ていて飽きない構成にしているのは巧いな。

主人公のサムを演じるのは「エイリアス」にも出てたメリッサ・ジョージで、他にもアドウェール・アキノエ=アグバエなどが出ている。第2シーズンの製作もほぼ決まっているらしくて、今度はドイツが舞台になるらしい。こういう番組はシーズンが終わって話にオチがつくまでは、いい番組なのか悪いのかは何とも分かりませんな。

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