「ORPHAN BLACK」鑑賞


BBCアメリカの新シリーズで、製作はカナダ。

不良少女で家出をしていたサラは久しぶりに故郷へと帰ってくるが、夜の駅において自分と瓜二つの女性が投身自殺をするのを目撃してしまう。現場にあった遺品から彼女の名前がベスであることを知ったサラは、ベスが多額の預金を持っていることに気づき、それを引き出すためベスに成り済ますことに。しかしベスの同僚たちに彼女だと思い込まれてベスの生活に深入りしていくサラ。さらにはもう1人の自分とそっくりな女性が目の前にあらわれて…というプロット。

もういろんなところで書かれてるからネタバレにはならないと思うが、実はサラたちはクローンであるという設定らしくて、自分たちを作ったのは(そして狙っているのは)誰か?というのが話の大きなテーマになってくるらしい。このSF的な要素が話のクオリティにどう影響してくるのかまだ分からないが、第1話は不受理サスペンスといった出来でかなり見応えがあったよ。他人と間違えられて見知らぬ人々が目の前に現われる一方、自分も悪巧みをしているので正体を明かせず、機転をきかせてどうにかその場をすりぬけるサラの行動はスリルがあるし、突然もう1人の自分がまた現れ、何者かによって狙撃されて死んでしまうという悪夢のような展開はデビッド・リンチ的でさえもあった。

カナダの俳優で固めた出演者たちは主人公も含めて比較的無名の人たちばかりだし、製作費も決して高くはないものの、「Continuum」などで最近また勢いがついてきているカナダ製のSFシリーズのなかでも出来が良い方ではないでしょうか。