「FABLES」TVシリーズ化?

 

DCコミックスの大人向けレーベルであるヴァーティゴの人気作品「FABLES」が米ABCでTVシリーズのパイロット版が作られるんだとか。これは予想してなかったな。

この「FABLES」というのは、おとぎの国を追い出された白雪姫や赤ずきんやシンデレラといったキャラクターたちが、人間界に住みながら彼らを追い出した敵との脅威と戦っていくというようなストーリーのコミック。ヴァーティゴの作品だから派手な戦闘シーンみたいなものはなくて、ファンタジーに重点を置いた内容になっている。前にちょっと読んでみたけど、日本人には馴染みのない童話のキャラクターが多く出てくるんであまり面白いとは思わなかったかな。でもスーパーヒーローものだけでなく、このようなヴァーティゴの作品が映像化されるのは歓迎すべきことかと。こないだの「プリーチャー」だけでなく「Y: THE LAST MAN」とかの映画化の話も少しは進展するのかな。

「ジョナ・ヘックス」映画化へ

監督が降板することになったんだとか。ジョシュ・ブローリンが主演するという噂は聞いてたけど、監督が雇われるくらいの段階まで製作はすすんでたのか。

異形のガンマン、ジョナ・ヘックスはDCコミックスのウェスタン作品のなかでも特に有名なキャラクターで、日本ではまるで知られていないものの、そのハードボイルドな態度とタフな活躍が非常にカッコよくて俺のお気に入りなのです。今回の監督降板で脚本も書き直されることになったのなら、ぜひジョー・R・ランズデールに書いてもらいたいなあ。彼のジョナ・ヘックス作品「TWO GUN MOJO」はウェスタン・コミックの大傑作だと思っているので。

サム・メンデス「PREACHER」を監督へ


なんだこりゃ。ガース・エニス&スティーブ・ディロンの傑作コミック・シリーズ「PREACHER」をサム・メンデスが劇場映画にするそうな。「PREACHER」といえば長らくHBOでのシリーズ化が企画されてたはずだけど、結局映画化されることになったのか。

サム・メンデスは才能ある監督だと思うし、以前にも「ロード・トゥ・パーディション」でコミックを映画化しているからそれなりに期待できるけど、全66話あったシリーズ(リンク先の75話というのは誤り)をどうやったら劇場用の尺に収めることができるんだろう。あと下ネタ満載だった原作をどこまで忠実に映像化できることやら。

スティーブン・コルベアー、大統領候補に


現実世界では大統領選に出馬さえできなかったスティーブン・コルベアーだけど、マーヴェル・コミックスの世界では大統領候補になるらしいぞ。マーヴェルの編集長のジョー・ケダサって去年あたりに「コルベアー・レポー」に出て以来、コルベアーがらみの悪ノリが好きだなあ。

表紙から判断する限りでは結構面白そうな話になりそうではある。

スーパーマンを生んだ犯罪

強盗による親の死から生まれた本当のヒーローは、バットマンではなくスーパーマンだった。

時は1932年、リトアニアから移民してきたユダヤ人であるミッチェル・シーゲルの経営するクリーブランドの古着屋に3人の強盗が押し入った。そのとき銃声が鳴り響いたという証言もあるが真相は確かではない。ただ確かなのは、強盗に入られた際にミッチェルは心臓発作を起こし、その場で亡くなったということだけだった。3人の強盗は捕まらなかった。そしてこのミッチェルの息子こそが、
銃弾をはじき返す強靭な肉体を持ち、世の中の悪を正す世界初のスーパーヒーロー、スーパーマンを生み出すジェリー・シーゲルだったのだ…。

という話がUSA TODAYのサイトに載っていて非常に面白い。スーパーマンの誕生の裏には、シーゲルが生前に決して語らなかったとされる父親の不慮の死があるのではないかという説が最近は注目されていて、ブラッド・メルツァーの最新の小説のテーマにもなっているらしい。ユダヤ系のサエない少年だったシーゲルがジョー・シュスターと組んでスーパーマンを生み出したという話は、いろいろ夢があって好きなんだよな。マイケル・シェイボンの「カヴァリエ&クレイの驚くべき冒険」も明らかにこの2人をモデルにしていたし。それに比べてボブ・ケインの評価は年々下がっているような気がする。

世界一有名なスーパーヒーローを生み出した2人だったが、スーパーマンの権利を安価でDCコミックスに売り渡したばかりにの印税を受け取ることができず極貧の生活を強いられていた。そして70年代になってやっと、ニール・アダムズなどの活動により印税とスーパーマンの原作者としての認知を与えられるようになったのは有名な話だが、それを祝うためにジェリー・ロビンソンが自分のアパートで開いたというパーティーの面子が凄い:カート・ヴォネガットにウィル・アイズナー、そしてなぜかイーライ・ウォラック!こんなパーティーに出れたら俺は死んでもいいや。