COUNTDOWN TO INFINITE CRISIS

DCコミックスの今年(来年?)の大イベントである「INFINITE CRISIS」の予告編的作品「COUNTDOWN TO INFINITE CRISIS」が発売されていたので早速購入。80ページで1ドルという、赤字覚悟の大安値だった。この話から4つのミニシリーズが同時期に始まり、それぞれが6号まで出版され、そこからやっと「INFINITE CRISIS」が始まるという、なんとも壮大というか気の長いコンセプトになってるらしい。

それで肝心の内容はというと、これはちょっと…といった感じだった。比較的マイナーなヒーローである「ブルー・ビートル」がストーリーの語り手だというのは個人的には嬉しいのだけど、最後に明らかにされる黒幕は何かショボいし、とても気の滅入る終わり方もどうかと。あくまでも予告編ということで、数多くの謎をばらまき読者を欲求不満にさせるのが目的なのは分かるけど、個人的にはこれから先の話の展開への興味がそがれるような内容であったのが残念。

それでもDCコミックス史上で最大のイベントであった「CRISIS ON INFINITE EARTHS」の続編と宣伝されてる「COUNTDOWN TO INFINITE CRISIS」がどんな話になるのかは興味津々なんだけどね。

DAVID BORING

今さらながらダニエル・クロウズの「DAVID BORING」を読む。オルタネイティヴ系のコミックによくあるアンニュイの物語かと思ってたら全然違った。むしろミステリー仕立ての内容になっており、主人公がいつのまにか不可解な出来事に巻き込まれていくさまや、父親の描いたコミックを通じて彼の考えていたことを探ろうとする描写などはポール・オースターの小説に非常に似ているものを感じた。映画的な作品だという批評もあるようだけど、必ずしも多くないページ数でシンプルなスタイルをとりつつ、何層ものストーリーを重ね合わせていく技法はコミックならでのものだろう。2000年に出版されたものだが、細菌テロに怯える人々の姿が描かれているのも興味深い。

文句があるとすれば、主人公がサエない若者なのに次々と仕事やガールフレンドを見つけてくことかな。あくまでも個人的な経験に照らし合わせた不満ですが。

100 BULLETS #58

単行本化されるたびに購入している大傑作コミック「100 Bullets」の#58をマンガ屋で立ち読みして驚いた。最重要キャラクターの1人であるXXXXXがXXXXにXXされてXXXXXX!!!

50号をこえて、少し中だるみしたかと思ってた矢先にこれである。ブライアン・アザレロあなどり難し。単行本化が待ち遠しい。

ゴースト・ライダー

マーヴェルのコミックが原作で、ニコラス・ケイジが主演するアクション映画「ゴースト・ライダー」の悪役としてピーター・フォンダが出演することが決まったとか。そのため「ゴースト・ライダーにキャプテン・アメリカが出ることになったぜ!」と、Ain’t it coolでは取り上げられてます。ピーター・フォンダと聞いて「キャプテン・アメリカ」と連想する人はどのくらいいるんだ? 筋金入りのコミックマニアであるニコラス・ケイジ(芸名もコミックのキャラクターから取っている)がアメコミ原作の映画に出演するという噂は、オクラ入りになったティム・バートンの「スーパーマン」をはじめ多々あったのだが、問題は彼の容姿がどう考えてもスーパーヒーローに向いてないことであろう。この作品でケイジが演じるジョニー・ブレイズってキャラクター、原作では長髪のアニキなんだが…。まあキアヌ・リーブスがジョン・コンスタンティンを演じられるハリウッドは、何でもありの世界なんだろう。

Daredevil Visionaries: Frank Miller

近所の図書館で借りてきた、フランク・ミラーが担当してた頃の「デアデビル」のコミックを読む。すごく面白い。80年代初期の作品群なんだけど、70年代の刑事ドラマっぽい、ハードボイルドな雰囲気に溢れているのだ。こうした立派な原作があるのに、なんで映画はあんなに駄作だったのか。エレクトラも登場してるけど、いま劇場でやってるのとは別物と思えるくらいにカッコいい。

アメコミ原作の映画といえば、来月はついに「コンスタンティン」が公開される。あれも原作のイメージをメチャクチャにした作品(なぜキアヌがコンスタンティンなんだ?)だけど、原作の大ファンとしては観に行ってしまうんだろうな。腐っても鯛、ということで。