Festival Express

「Festival Express」を観に行く。1970年代にグレイトフル・デッドやジャニス・ジョプリンといったミュージシャンが、カナダを鉄道で横断しながらコンサートを開いていった光景を追ったドキュメンタリー。トロントから次の街へ行くのに2日かかってるところなどに、カナダのデカさを感じてしまう。撮影のレベルやコンサートの規模は「ウッドストック」などに比べれば大したことはないのだけど、それでも貴重な映像が拝める作品ではある。個人的にはサラリーマンのオヤジのような格好をしたバディ・ガイとか、ビレッジ・ピープルの原型のようなシャナナとかが印象に残っている。みんな登場してから1曲だけ演奏して引っ込んでるような気がするのは、単に編集のせいだろうか。ちなみに当時のバンドマンはみんなヒゲが伸び過ぎ。ザ・バンドなんてヒゲのかたまりのようだった。あとジャニスの声はやっぱりすごいっすね。スーパーコピー

コンサート以外には移動中の列車の映像も収められているが、1日中酒飲んでドラムセットまで広げてジャムセッションをやってるのが面白かった。ミュージシャンにありがちなエゴのみせつけもなく、和気あいあいと演奏してるのがいいね。

映画館の観客は予想どおり年配の人が多かったが、実際にトロントでやったコンサートに行った人とかもいるのかもしれない。ジャニスが出るたびに拍手してる人がいたりして、何か楽しかった。

MR.インクレディブル

今日も就職用の情報収集…をしたかったのだけど、今日が初日の「MR.インクレディブル」の誘惑に逆らえず、吸い込まれるように映画館へ。平日の昼間だったからか、思ったよりは混んでいなかった。子供連れも多かったけど、学校はどうしたんだろう。

映画の感想は、とりあえず今年最高の作品。今までのピクサーの作品の中でも一番面白いかもしれない。ピクサー作品について誰もが認めていることだけど、とにかくストーリーがよく出来ている。「シュレック」みたいに時事ネタとか二流のパロディに頼らずに、きちんと正攻法のコメディ/ストーリーで勝負して、成功しているのが素晴らしい。「スパイ・キッズ」に似ているという意見もあるらしいが、むしろ設定は「ファンタスティック・フォー」に似ているかな(特にラスト)。もう実写版のFFは観なくてもいいや、というくらい、スーパーヒーロー映画のツボを見事に押さえている感じがした。もちろんCGの出来も驚異的で、アニメ映画というよりも実写のアクション映画に近い雰囲気が味わえる。非のうちどころがないのであまり多くの感想は書かない。とにかく観に行け。俺もまた観に行く。

ちなみに「エピソードIII」のティーザーが冒頭にくっついてたけど、それなりに面白そうだった。まあ話の大まかな流れはもう分かってるので、どこらへんを期待すればいいのか微妙なところではあるのだが。ピクサーの次回作「Cars」のティーザーもあったけど、「MR.インクレディブル」を超える作品になるのだろうか?

ブッシュ当選後にブッシュ風刺映画を見る

何となく嫌な予感がしながら目を覚ますと、隣国アメリカではブッシュが当選していた。CNNによると、アメリカ人にとって投票の最大のポイントは「モラルの問題」だったらしい。もちろんこの場合のモラルというのはキリスト教右派のそれなんだけど、ろくでもない経済やろくでもない戦争よりもモラルの問題を気にする国民性って何なんだろう。アメリカのリベラル層がカナダへ移民するんじゃないか、というジョークがここ数日話題になっていたが、いずれ本当になる日が来るかもしれない。

家の近くにある映画館へ、ジョン・セイルズの「SILVER CITY」を観に行く。いわゆる2番館なのだけど、1930年代に建てられたというその建物は外見も内装も当時の雰囲気がそのまま残っていて、中には古めかしい映写機が飾られていたりもする、とてもアットホームな映画館だった。座席数も比較的多く、東銀座の東劇になんとなく似ている気がする。ただ数年前にDTSサウンドシステムを入れたらしいが、あまり音響は良くなかった。

映画自体はクリス・クーパー演じるコロラドの悪徳議員(明らかにブッシュがモデル)を中心とした風刺映画…かと思っていたら、ダニー・ヒューストン演じる調査員が主人公の、「チャイナタウン」のようなミステリー色の強い作品だった。ティム・ロスにリチャード・ドレイファス、ソーラ・バーチなどキャストが豪華なのはいいけど、男性陣がみんなくぐもった声でベラベラ喋るような連中ばかりなので何を言ってるのか聞きづらく、ただでさえ複雑なプロットがさらに分からなくなっていたのは残念。エンディングはなかなか皮肉が痛烈で面白かったけど。

ちなみによく考えてみたら、ジョン・セイルズの映画って「フィオナの海」しか観たことがなかったんだよな。