シーズン3に突入した「ARRESTED DEVELOPMENT」が相変わらず最高に面白い。シャーリーズ・セロンがゲスト出演してるメイン・プロットもいいんだけど、何といってもトバイアスとバスターの暴走っぷりがもはや白痴的なレベルに達していて、腹がよじれるくらいに笑えるのだ。前にも書いたけど、全盛期の「シンプソンズ」に匹敵するほど細部まで凝ったギャグを実写でやってるのは本当に凄いことですよ。 シーズン序盤でここまで暴走してしまって、今後の展開は大丈夫なんだろうかと思ってたら、なんと制作するエピソードが22本から13本に削減されたというニュースが入ってきた。視聴率の低迷によるものらしいんだけど、これってもう今シーズンで打ち切られるのが決まったと言っているようなもので、非常にショック。エミー賞までとってる番組なんだから、もうちょっとテコ入れしろよフォックス!
カテゴリー: 海外テレビ番組
THE VENTURE BROS 鑑賞
米カートゥーン・ネットワークの、相変わらずカルト人気を誇っている番組帯「ADULT SWIM」における番組の1つ、「THE VENTURE BROS」を観る。 どこか間の抜けたハンク&ディーンのベンチャー兄弟と、その父親である科学者のドクター・ベンチャー、一家のボディガードであるブロック・サムソンの4人が、毎回ドタバタに巻き込まれていく…というのが番組のおもな設定。どうもハンナ=バーベラの古典アニメ「ジョニー・クエスト」をベースにしてるらしいんだけど、よくは分かりません。内容はADULT SWIM作品の典型として、下ネタや罵詈雑言のオンパレード。ファンタスティック・フォーやギャラクタスのようなアメコミのキャラクターのパロディも登場するらしい。
観てるとそれなりに面白いんだけど、良くも悪くもADULT SWIMらしすぎるというか、あまり斬新な感じはしないかなあ。ハンナ=バーベラ作品のパロディだったら「ハーヴェイ・バードマン」が徹底的にやっちゃってるし、下ネタ中心のジョークも「SEALAB 2021」がいろいろやってるし、あまり独自色がないような気がするんだけど、どうなんだろう。ちなみに個人的には、ジム・フィータス/クリント・ルーインことJ・G・サールウェルが音楽を担当してるのが一番の魅力だったりする。最近名前を聞かないと思ったら、こんなことをやってたんすね。
あとADULT SWIMの他の番組と同様に、この番組もフラッシュでアニメーションが作られてるらしいんだけど、その出来は従来のセル・アニメと比べても遜色ないのものになっている。フラッシュを使うことで制作費を大幅に抑えられるんだとか。日本じゃまだセル・アニメが主流だけど、こんな話もあるわけで、セル・アニメの将来はあまり明るくないんじゃないかと思ってしまう。
WEST WING GOES LIVE
最近の「ザ・ホワイトハウス」こと「THE WEST WING」では、アラン・アルダ演じる共和党候補とジミー・スミッツ演じる民主党候補が次期大統領の座を目指して熱戦を繰り広げているわけだが、こないだ両者の討論会のエピソードが生放送で放映された。 ドラマの生放送というと、前に「ER」がやって日本でもビデオで出てたりするけど、今回も「ER」同様に東海岸用と西海岸用の2つが放映されたらしい。ただそれなりに動きのあった「ER」に比べて、「WEST WING」のほうは1つの会場で両候補がひたすら議論してるのを映すだけだから、あまり生放送の醍醐味みたいなのは感じられなかったかな。
このエピソードでは予算や雇用問題、自然保護など数多くのトピックについて両者が意見を衝突させたわけだが、ジミー・スミッツが比較的よく台詞をトチってたのに対し、アラン・アルダのほうは貫禄たっぷりの台詞回しをしていたと思う。ただしストーリー自体がアルダ寄りのものだった(スミッツが典型的なリベラルの主張を述べていたのに対し、過激なんだけれども一理ある意見をアルダは狙いすまして出していた)ので、スミッツのトチりも演出上のものだったのかもしれない。
何となく今の感じでは共和党候補のほうが有利のような気がするけど、リベラルさで名を馳せた番組だから、共和党が勝利するとは思えないのです。今後の展開はどうなることやら。
The Ultimate Star Trek Collection
アマゾンで発売中。値段は2500ドルでDVDは全部で212枚、ぶっ通しで観ても3週間以上かかるとか。アニメ版が入ってないから「Ultimate」じゃないだろう、という意見は置いとくにしても、いまさらこんなの買う人いるのかね。 買うにしても、どうせ数年もすればブルーレイ・ディスクのセットみたいのが発売されるだろうから、それまで待ったほうが得策のような気がする。
「THE COLBERT REPORT」 放送開始
コメディ・セントラルの看板番組「THE DAILY SHOW WITH JON STEWART」(日本じゃCNNでやってんだって??)のスピンオフ番組「THE COLBERT REPORT」がこないだ始まった。番組のホストは「デイリーショー」の人気特派員の一人だったスティーブン・コルベアー。「COLBERT」を「コルベアー」と発音するのにひっかけて、番組名も「コルベアー・レポー」と発音するのが正しいんだとか。 基本的な内容は「デイリーショー」と同じで、政治風刺が主体の構成なんだけど、「デイリーショー」ではジョン・スチュワートが地のままでリベラル寄りのホストをしているのに対し、「レポー」ではコルベアーが「横柄で自己中心的な右寄りのホスト」というキャラクターを演じている点が大きく違う。どうもフォックス・ニュースの保守コメンタリー番組「オライリー・ファクター」なんかのパロディになっているらしいんだけど、幸か不幸かフォックス・ニュースはまともに観たことがないので分かりません。
番組の大まかな構成は、まず前半に「THE WORD」という、その日のキーワードを取り上げて論じるというセグメントがあって、後半は「デイリーショー」同様にいろんな分野からのゲストが登場してコルベアーと語る、というもの。「ゲストを常に論破する」というのがコルベアーの趣旨になっているため、度肝を抜くような質問を相手に投げかけてるのが面白い。普通なら怒りそうな質問を、ほとんどのゲストがうまく受け止めてるのを見ると、事前に何かしら打ち合わせをしてるのかな。
役になりきったコルベアーが右寄りのトンチンカンなコメントを発し続ける、というのが番組の基本的なスタイルであるため、その過激な発言に観客がちょっと驚いて、そのあとジョークだと理解して笑うことが多く、「デイリーショー」に比べると観客のレスポンスがいまいち悪い感じがする。あと特派員のレポートなどが多い「デイリーショー」に比べて「レポー」ではコルベアーが最初から最後まで喋りっぱなしなんだけど、ベテランのコメディアンにしては台詞の言い間違いが結構多いのが気になるかと。まあ始まったばかりの番組なので、徐々にこなれていくでしょう。