「Chicago Fire」鑑賞


NBCの新シリーズ。

内容はタイトルそのまんまで、シカゴの消防士たちの活躍を描いたもの。火災によって命を落とした同僚に対するトラウマとか、タフな女性救命士とか、早く一人前になりたいルーキーとか、消防隊とレスキュー隊とのライバル関係とか、タフな署長とか、薬物に溺れる奴とか、まあ消防士ドラマとしてはベタな要素がいろいろ詰まってます。いかにも「ちゃんとシカゴで撮影してんだぜ!」と言わんばかりにシアーズタワー(今はウィリス・タワーって言うのか)がやたら背景に映るほか、市長のラーム・エマニュエルまでもがカメオ出演していた。

主演は「ハウス」のチェイスとこジェシー・スペンサーで、「ハウス」のときと話し方が変わってないような気がするんだが、オージー訛りはまだ残ってるんだろうか。他には同じく救命ドラマ「TRAUMA」に出てたテイラー・キニーなどが出演している。

第1話はキャストの紹介と派手な火災シーンに殆どの時間が費やされており、今後どんな番組になっていくのかは判断がつきかねるな。災害に立ち向かい人命を救助する男たちの活躍は確かに迫力があるし見応えがあるんだけど、第1話並みの予算を今後もかけられるとは思わないし、「サード・ウォッチ」や「TRAUMA」といった過去の救命ドラマも迫力こそあったもののさして長続きしなかったので(「レスキュー・ミー」はケーブル局の番組なのでとりあえず省く)、この番組もどれだけ続くかは未知数だな。「ロー&オーダー」のディック・ウルフがプロデューサーということもありNBCは何かしらのテコ入れをしてくるだろうけど…。

「Made in Jersey」鑑賞


CBSの新作法廷ドラマ。

ニュージャージーに住むイタリア系の大家族出身のマルティナはニューヨークの高級法律事務所の新人として働いていたが、とある殺人事件の凶器を見抜いたことから事務所のボスに気に入られ、別の殺人事件を担当するように命じられる。それは大学教授を殺害した嫌疑をかけられた女生徒の弁護で、彼女の無実を確信したマルティナは警察顔負けの行動力で事件の捜査にあたるのだったが…というのが第1話のプロット。

気が強いチャキチャキのジャージー娘のマルティナを演じるジャネット・モントゴメリーはイギリス人…っていいのかそれ。アメリカ人を起用するわけにはいかなかったんだろうか。他にもパブロ・シュライバーやステファニー・マーチといったテレビ界の常連が出演しているほか、法律事務所のボスをカイル・マクラクランが演じており、ゲスト扱いでマルティナの母親をドナ・マーフィーが演じていた。

内容はかなりありきたりな法廷ドラマで、若手の女の子が事件解決に奮闘するさまは「リーガルに恋して」あたりとダブりまくっている感じ。ケバい服を着たマルティナの家族の描写とかもそんなに面白くないし、むしろイタリアンをステレオタイプ気味に描いてるんじゃないだろうか。

あとね、観てて思ったけど主演のジャネット・モントゴメリーって演技が下手なんですよ。全部のセリフに力が入っているために話し方に緩急がなくて耳障りなほか、相手のセリフが終わるのを待って自分のセリフを言おうとする行為がバレバレなために演技が自然体でなく堅苦しいというか。ステファニー・マーチとのかけ合いは学芸会レベルでしたぜ。

本国での評判もあまり良くないみたいだし、この調子ではあまり長続きしないんじゃないでしょうか。カイル・マクラクランは好きな役者なんだけど、最近はどうもTVシリーズに恵まれていないようなのが残念なところです。

「VEGAS」鑑賞


これがTVシリーズ初出演となるデニス・クエイドを筆頭に、マイケル・チキリスやキャリー・アン・モス、「テラノバ」のジェイソン・オマラなどキャストが結構豪華なCBSの新シリーズ。第1話の監督をジェームズ・マンゴールドが務めていた。

舞台は1960年のラスベガス。ラルフ・ラムは郊外の牧場で働くカウボーイだったが、街にはカジノが乱立し近代化の波が彼に周りにもやってきていた。そしてカジノの儲けを狙ってマフィアの大物ヴィンセント・サヴィーノが到着するなか、大戦中の上官であった市長によってラムは保安官に任命され、汚職うずまく街に法と秩序をもたらそうとするのだったが…というような話。

「LOST」ライクな番組にとって代わって、最近はこういう「マッドメン」ライクな60年代ドラマが毎シーズン出てくるようになりましたね。マイノリティの役者の出演が少ないという点ではあまり歓迎したい風潮ではないのだが。でもラスベガスのセットとかはよく出来てるよ。明らかにグリーンスクリーンの前で撮ったようなショットもチラホラあったけど。ちなみに主人公とかは実在した人物をモデルにしてるらしい。

マフィアのボスと保安官の対立を描いた重厚な政治ドラマになるのかと思いきや、第1話では知事の娘の殺人事件が焦点になってたりして、比較的刑事ドラマに近い内容になっていた。ボスを演じるマイケル・チキリスが意外と物わかりのいい人として描かれていて、あまり怖くないんだよな。やはり地上波ネットワークだと過激なことはあまり出来ないのかしらん。そしてガンコ親父を演じるデニス・クエイドは一時期のハリソン・フォードによく似て来たなあ。キャリー・アン・モスは熟女の色気が出てていいのだが、どのくらい重要な役になるのかがよく分からず。

全体的に悪い出来ではないんだが、ただのレトロな刑事ドラマで終わるのか、それ以上のものになるのかは今後のエピソードに期待したいところです。

「ELEMENTARY」鑑賞


CBSの新シリーズ。新たなる「現代版シャーロック・ホームズ」。

こっちのホームズはイギリス人だがニューヨーク在住で、元麻薬中毒という設定。リハビリ施設を出たばかりで、心配した裕福な父親(姿は出てこない)によって元外科医のジョーン・ワトソンが保護司(のようなもの)として彼のところに派遣される。しかしエキセントリックかつ頭脳明晰なホームズは、ワトソンの心配などそっちのけで殺人現場に顔を出し、警察のコンサルタントとして事件を解決していくのだった…というようなプロット。

現代版シャーロック・ホームズといえばBBCの「SHERLOCK」が存在しているわけで、あっちの製作陣からは既にディスられてたりするわけだが、まあ世の中に現代版ホームズが2つあってもいいでしょ。全体的にはやはりBBCのほうがユーモラスでずっと面白いわけだが、これはこれでありかと。女性のワトソンがいるほかは原作からの引用などは皆無に等しいが、家の屋上で養蜂をしているところはちょっと粋なオマージュでしたね。

こちらのホームズを演じるのは、奇しくもベネディクト・カンバーバッチと舞台で共演してたジョニー・リー・ミラー。いくら舞台をアメリカに移しても、やはりホームズ役はイギリス人に演じさせないとダメだったのかしらん。肩に大きなタトゥーを入れ、カンバーバッチ以上にサイコな性格のホームズになっている。そんな彼を助ける女性版ワトソンを演じるのが「アリーmyラブ」のルーシー・リュー。こないだ警察ドラマ「SOUTHLAND」にゲスト出演しててとてもいい演技っぷりを見せてくれたんだが、少なくとも第1話ではホームズに振り回されてばっかりであまり見せ場がないかも。そして彼らの推理に助けを求めるグレッグソン署長をエイダン・クインが演じている。

どうしても「SHERLOCK」と比較されてしまうのが損な番組だが、俺の好きな俳優が3人出ているわけだし、今後はさらに独自のカラーを出して行くことに期待したいところです。あるいはいっそBBCのやつとクロスオーバーをやるとか…。

「LAST RESORT」鑑賞


「ザ・シールド」のショーン・ライアンによるABCの新シリーズ。

マーカス・チャップリン艦長率いるUSSコロラドは核ミサイルを18発を搭載した最新鋭の潜水艦だったが、赤道直下を潜航中にパキスタンへの核ミサイル発射の命令を受ける。その命令が通常のチャンネルで送られていないことを不審に思ったマーカスは命令の再確認をワシントンに依頼するものの、逆に説明もなく艦長の職を解任するとの連絡を受け、さらに何者かが放ったトマホークミサイルによってコロラドは損傷を受けて海底に沈んでしまう。その間に核ミサイルが2発パキスタンに撃ち込まれ、ワシントンは混乱状態に陥る。どうにか復旧したコロラドは艦を狙ったトマホークがアメリカのものであることを突き止め、もはや誰も信用できなくなったことを知ったマーカスは再び館長職に就き、NATOのレーダーステーションがあるインド洋の孤島に上陸。そこに近づいた者には核ミサイルを撃ち込むとの警告を世界に発したのち、物事の真相を究明しようとするのだった…というようなプロット。

冒頭のミサイル発射命令に対して疑心暗鬼になるシーンは「クリムゾン・タイド」そのまんまだけど、後からワシントンの描写も出てくるほか、南の島での謎解きがメインになるということで「LOST」もしくは「24」みたいな番組になるんじゃないかな。潜水艦のアクションシーンとかは結構見応えがあるよ。ワシントンに謎の勢力がいるのが示唆されるほか、極秘任務を遂行していたNAVYシールズがコロラドに乗り込んで来たり、怪しげな孤島の現地人がいるなど、いろいろ伏線は張られてるんだけど逆にちょっと詰め込みすぎてる印象もあるかな。

主人公のマーカスを演じるのはアンドレ・ブラウアー。最近はあまり長続きしないシリーズばかりに出てる気がするけど、今度はどうなんだろうね。他にもロバート・パトリックやブルース・デイヴィソンなど、比較的豪華なキャストが揃ってるぞ。

内容は日本人受けするものだと思うけど、主人公が黒人であることや核ミサイルを扱っていることなどから、二の足を踏む放送局がいるかもしれない。第1話ではパキスタンに2発撃ち込まれるほか、威嚇としてコロラドがワシントンの沖に核ミサイルをぶっ放して、「200マイルも離れてれば被害はないだろう」とか言うんだけど、そんなわけねえよ!海洋汚染とか被害甚大だよ!「トゥルーライズ」とかもそうだけど、どうしてアメ公は原爆は海上で爆発させればオッケー、と思うんだろ。