「CHAOS」鑑賞


CBSの新作シリーズ。第1話の監督はブレット・ラトナー。

子供の頃から諜報部員に憧れていたリックは努力がかなってCIAに入るものの、自分が配属されるはずだった部署は予算削減のため閉鎖の憂き目にあっていた。落胆するリックに、上司は代わりの仕事を与える:それはCIAの秘密組織であるClandestine Administration and Oversight Services (CAOS)のなかでも風変わりな連中がそろったチームに加わり、彼らの行動を内密に上司に報告するというものだった。さっそくリックが入れられたそのチームは狡猾なリーダーのほか、スコットランド人や「人間兵器」の通称を持つ男といった奇妙な面子が揃っており、彼らはリックがやってきた理由をすぐに見抜き、逆に彼を恐喝してチームの任務を無理矢理手伝わせることに。そして彼らは囚われたフランスのジャーナリストを救出するために、上司の命令も無視してスーダンに向かうのだが…というようなのが第1話のあらすじ。

それなりに国際問題とかを扱ってるんだけど、内容は基本的にコメディであってシリアスなものではない。アクションも多いあたりは「CHUCK」とかに似てると言えるかな。第1話では豪華に砂漠ロケとかしてたけど、今後はどこまでその規模が保てるやら。それとキャストが比較的豪華で、リック役をフレディ・ロドリゲスが演じるほか、エリック・クローズやティム・ブレイク・ネルソンといった役者が出演している。「ギャラクティカ」のゲイタ君もちょろっと出てたぞ。ティム・ブレイク・ネルソンは映画の人と言う印象が強いので、こういう地上波シリーズにレギュラー出演するのは意外だな。またフレディ・ロドリゲスは「グラインドハウス」のラフなイメージが強いので、小綺麗でマヌケなリックの役はちょっと違和感があったな。

アクションもあるしコメディもあるし、無難に楽しめるシリーズではあるんだけど、逆に特筆すべき点もそんなに無いかな。各エピソードごとに異国に侵入する展開ではすぐにネタ切れになるかも?また放送局と製作会社がモメたとい話も聞いたので、もしかしたらあまり長続きしないかもしれない。

「HAPPY ENDINGS」鑑賞


ABCの新作シットコム。恋を求める男女6人の生活を描いたロマンチック・コメディなんだけど、こないだの「TRAFFIC LIGHT」にしろ「PERFECT COUPLES」にしろ、男女3組が主役のロムコムがテレビに多いのは「フレンズ」の影響が大きいんだろうか、それとももっと前からの伝統なのかな。ただし今回はゲイの男性とか黒人もいて、ストレートな白人だらけだった従来の番組とはちょっと違った感じ。「スコット・ピルグリム」もそうだったけど、男女の恋愛を冷めた目で観察するゲイのキャラクターってのは結構面白いですね。

登場するのは結婚式で破局したカップルと、子づくりをしようとしてる夫婦、ゲイの男性、そしてずっとシングルの女性といった面々。有名どころではエリシャ・カスバートが出ているほか、デイモン・ウィリアムズの息子も出演している。女性陣がみんな可愛くないのが個人的にはマイナス点でございます。

それぞれの登場人物のキャラクターは立っているし、セリフもちょっと毒があってそれなりに楽しめた。むしろ90分のインディーズ映画とかにしたほうが話がタイトにまとまって面白くなったかもしれないが、TVシリーズとして成功するかどうかは何とも言えんな。

「SUPAH NINJAS」鑑賞


ニコロデオンの新作シリーズで、当然ながら子供向け。ニックの実写シリーズって微妙にクセがあって熱烈なファンも多いんだよな。

高校生のマイク・フクナガは運動神経抜群で頭脳明晰な少年だったがオタクな性格で、女の子にもろくに相手にされない少年だった。しかし他界した祖父の置き手紙によって彼の部屋のベッドの下に隠し通路があることが分かり、その先にはハイテクな地下道場があることを発見する。そしてそこに祖父がホログラムとして現れ(演じるのはジョージ・タケイ!)、マイクが実は忍者の一族の末裔であることを告げる。そしてマイクは親友のオーウェンとともに忍術の修行をして忍者チーム「スーパー・ニンジャ」を結成して悪と戦うのだった…というようなお話。

なんで忍者の爺さんがハイテクな道場を建設できたんだとか、忍者の装束って真っ黒じゃなくて紺色とか茶色なんじゃないかとか、いろいろツッこみ所はあるんだけどまあ子供向けコメディなのであまり気にはならない。韻を踏んで話す悪党とか訓練用ロボットなどが登場する滅茶苦茶さを楽しめばいいんじゃないかと。そこらへんは「THE MIDDLEMAN」に通じるものがあるな。

しかしジョージ・タケイって来週で74歳か。最近は微妙な役が多いとはいえ活躍を続けてるのは嬉しいこってす。

「THE KILLING」鑑賞


ここ数年でHBO並みのクオリティを誇るTVシリーズを連発するようになったAMCの最新シリーズ。イギリスで大ヒットしたデンマークの刑事ドラマをリメークしたものらしいけど、俺はオリジナルは未見。なおキューブリックの同名映画とは関係ないよ。出演者はよく知らない人ばかりだけど、「ギャラクティカ」のミシェル・フォーブスが出演していた。

舞台となるのはハロウィーン後の雨続きのシアトル。地元の高校に通うロージー・ラーセンという女子高生が週末のあいだに行方不明になり、サンフランシスコへの転属を目前にしていたサラ・リンデン警部が彼女の捜索にあたることになる。彼女から娘の失踪を知り、深く悲しむロージーの両親たち。そしてリンデンの捜査の結果、湖に沈められた車の中からロージーは無惨な死体となって発見される。そしてその車は、シアトル市長に立候補している議員のチームのものだった…というのが第1話のプロット。

1エピソードが1日に相当していて、ごくゆっくりと殺人の真相が明らかにされていく仕組みらしい。ストレートな推理ものというよりも、被害者の死がその家族や友人、議員の選挙活動などに与える影響などに重きが置かれた描写がされていて、そこらへんは「ツイン・ピークス」に似ているとの声もあるようだ。ただしあれほどオカルト的な雰囲気はないけどね。じめじめした街での殺人事件という意味では、クリストファー・ノーランの「インソムニア」を連想させたかな。あとは同じAMCの「RUBICON」にも似てるかも。批評家の評判は高いようなので「RUBICON」よりも長続きするでしょうが。オリジナルは1シーズンに1つの殺人事件というフォーマットになってるらしい。

全体的にいい感じで陰気くさいというか、展開はスローでも中だるみせず、謎めいた雰囲気がずっと続く良質のサスペンスになっている。とはいえこういうシリーズって最後まで観てみないと評価しづらいところだな。果たしてこの雰囲気を13エピソードのあいだ継続させることができるんだろうか?

「BREAKING-IN」鑑賞


活動の場をテレビに移したものの、「My Own Worst Enemy」が見事に撃沈したクリスチャン・スレーターの新たな出演作。ただし実質的な主人公は「REAPER」のブレット・ハリソンになるのかな?

ハリソンが演じるのは天才的な腕前を持つハッカーで、大学に不正入学して気ままなキャンパスライフを送っていたものの、その才能に目をつけたスレーターによって彼が率いる組織に強制的に加入させられてしまう。その組織は企業の依頼を受け、その企業のセキュリティの欠点を見つける目的で彼らの資産を盗み出すという、いわば合法的な泥棒行為を専門としていた。そして主人公はさっそく自動車のメーカーから高級車を盗み出す任務を与えられるのだが…というようなプロット。

主人公とチームを組むのはガジェット好きなオタクとか、ホットでイカれた女の子とか、女たらしの詐欺師とか、前にもどこかで見たような面々ばかり。クリスチャン・スレーターも酒飲んで大声で喋ってるばかりだし、別に彼が出演しなくても良かったんじゃないの、という気がしなくもない(とはいえ彼に向いてる役って何なのか俺には分かりませんが)。「レバレッジ ~詐欺師たちの流儀」に似ているという声もあるようだけど、あちらは未見なので何とも言えません。

これ30分のシットコム的な作りになってるんだけど、おかげで企業に侵入するシーンとかも短めになっていてスリルを味わえず、アクションもコメディも中途半端なものになってしまっているような。普通に1時間番組にして「CHUCK」みたいな路線を狙えばよかったのにね。日本では今でもファンが多そうなクリスチャン・スレーターですが、この番組で一躍また人気者に…ということにはならないだろうな。