「FAIRLY LEGAL」鑑賞


USAネットワークの新作シリーズ。主演のサラ・シャヒって「Life 真実へのパズル」の人か。彼女の元夫の検事を「ギャラクティカ」のアンダース君ことマイケル・トルッコが演じてるぞ。

サンフランシスコを舞台にした法廷ドラマで、最近亡くなった父親の法律事務所で働くケイトは正義感はあるが型破りなところがある女性で、もとは弁護士だったが調停人になってさまざまな事件を扱うのだった…というような内容。

朝寝坊して起きたら横に男が寝ていたというガチな展開から始まり、法廷で羽目をはずして裁判官に呆れられる場面とか、不当に逮捕された黒人少年を救おうとする姿などは今までの法廷ドラマで嫌になるほど観てきた描写であり、目新しさはまったくなし。ケイトの口うるさい義母が彼女くらいの年齢であり、法律事務所のボスだという設定が珍しいくらいか。ストーリー展開もごく平凡であり、それだけでは1時間半のパイロット尺が埋められないのでどうでもいいBストーリーを持ってきているようでは先が思いやられるな。サンフランシスコの風景は美しく撮られてるけどね。

こういう軽妙な法廷ドラマって、主人公が難解な状況を克服して勝利(正義)を勝ち取るというカタルシスをどれだけ視聴者に与えられるかというのが重要なポイントだと思うんだけど、あまりにもストーリーが平凡すぎてろくに主人公に感情移入できなかったよ。今後は相当頑張らないと1シーズンで打ち切られるんじゃないだろうか。

「FACE OFF」鑑賞


ジョン・ウーのやつじゃないよ。Syfyチャンネルのリアリティ・シリーズだよ。

アメリカ各地からやってきた特殊メーキャップの達人たちがさまざまなチャレンジを与えられていくという内容のもので、リアリティ・シリーズが嫌いな俺でも、こういうプロたちが腕前を競い合うものはそれなりに好きなのです(素人参加型のやつは観てられないけど)。

番組のテンプレートは「トップ・シェフ」そのまんまなんだけど、製作会社が同じなのかな?1話のなかでまず第1のチャレンジがあって、それから難易度の高い第2のチャレンジがあり、最下位になった人が外されるという仕組みのもの。第1話ではホテルに集まった参加者たちが「このホテルにあるものを組み込んでメーキャップをしなさい!」と命じられ、それから「動物と人間を組み合わせたメーキャップを作りなさい!」というチャレンジを与えられていた。

衣装のデザインを競う「プロジェクト・ランウェイ」同様に、こうした勝負の評価って観る人の美的感覚に左右されるところが大きいと思けど、それでもやはり稚拙なメーキャップと巧いものの違いは素人目でも明らかだったな。審査員はハリウッドで活躍するメーキャップ・アーティストたちで、「ん〜、ノドのところのメークの質感がいいね〜」などと論評されてもよく分からないところがありましたが。

衣装や食事などよりも特殊な分野を扱ったものなので万人受けする番組ではないだろうけど、特殊メーキャップという職業でもアメリカは層が厚いんだなあと実感させられるものでしたよ。あとみんなやはりスケッチが巧いんだよな。パッと頭にひらめいたアイデアをすぐ絵にしてしまうところは見事だった。

「PERFECT COUPLES」鑑賞


NBCの新作シリーズ。3組のカップルを描いたシットコムで、1組のカップルはケンカばかりしていて、もう1組は自分たちの関係がうまくいってると考えていて、もう1組は…何だったっけ。憶えてられないくらいに特色のないカップルが騒ぎ合うだけの番組で、目新しさは全くなし。こういう凡庸なシットコムを求める人たちがいるのは分かるけどさ、「THE OFFICE」や「COMMUNITY」といったNBCの他の強力なシットコムに比べると圧倒的に劣った内容になっているぞ。

出演者もストーリー同様に無味乾燥な人たちばかりなんだけど、唯一の特色は「デイリーショー」のオリビア・マンが出ていることか。ただし彼女ってベトナム系で美人なんだけど「デイリーショー」のレギュラー陣のなかではダントツにジョークのデリバリーが下手で、他の人とのジョークの流れを断ち切ってしまうことが多々あるんだよな。よってむしろこちらの番組で成功して、「デイリーショー」からは降板するのがいいんじゃないかと淡い期待を抱いてしまうのです。

「BEING HUMAN」(アメリカ版)鑑賞


SYFYチャンネルの新作で、BBCの同名作品のリメーク。

舞台がアメリカになったこと以外はほとんどイギリス版と同じ設定で、吸血鬼と狼男と幽霊の3人が一軒家に同居して、自分たちの忌まわしい能力にも関わらず普通の暮らしをしようとするものの、いろいろ災いが起きて…という内容。吸血鬼と狼男が病院で働いていることとか、吸血鬼の仲間たちが警察に潜り込んでいるところなんかもイギリス版と同じ。狼男を演じるのは「スーパーマン・リターンズ」でジミー・オルセンを演じてた役者か。

イギリス版はドラメディ扱いされてるわりにはあまりコメディっぽさは感じなかったものの、主人公たちが凡庸に暮らそうとする点が強調されてたのに対し、このリメイク版はもっとシリアスな雰囲気で耽美的な描写もあって、「バフィ」や「エンジェル」を観ているような感じ。最近の吸血鬼が出てくるドラマはみんな「トワイライト」に多かれ少なかれ影響されてる気がするなあ。

悪い作品ではないけど大変素晴らしい出来というわけでもないので、どのくらい人気が出るかは不明。日本で放送されるとしたらイギリス版とアメリカ版はどっちがいいですかね?

「LIGHTS OUT」鑑賞


ボクシングの世界を舞台にした、FXの新作ドラマ。プロデューサーにフィリップ・ノイスが名を連ねている。

ヘビー級のチャンピオンだったパトリック・”ライツ”・ライリーは数年前の微妙な判定の引き分け試合をもって引退し、妻とともに3人の娘を育てる一方で弟とボクシングジムを経営していた。しかしジムの経済状況は悪化するばかりで、自身のMRI検査ではパンチドランカーの兆候が見つかってしまう。生活費を稼ぐために借金取りの稼業にまで手を出す羽目になったライツだが、弟の画策により現役復帰をすることになる…というような話。

FXのドラマということで全体的なクオリティは高く、ボクシングの試合のシーンなんかもよく撮れている。「ザ・ワイヤー」の役者が何人か出ているのもいいな。ただし40代のボクサーの話というのがどこまで長続きできるのかというのが疑問ではある。尤も第1話の視聴率は低かったようなのでそもそも長続きしないかもしれないけど。

製作者の意図はアメリカの不況を反映した作品にしたいらしいんだが、主人公は金がないと言いつつもデカい家に住んで娘たちを私立の学校に通わせてるし、ボクシングジムの設備もずいぶん立派なんだよな。彼がチャンピオンだった期間は数ヶ月だけという設定だけど、はるかに偉大なジョー・フレージャーだって貧乏臭いジムで暮らしてるんですぜ。

スポ根ドラマなのかファミリードラマなのか社会派ドラマなのかいまいち分かりにくいところがあるので、話の焦点をもうちょっと絞ったほうがいいような気がする。