「FAY GRIM」鑑賞

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「ヘンリー・フール」の続編「FAY GRIM」を観た。ハル・ハートリーの映画を観るのは「ヘンリー」以来だから10年ぶりくらいか。名ばかりの続編かと思ったらかなり話が直結してたので、記憶の片隅をほじくり返しながら観るはめになったぞ。ハートリーの作品といえばニューヨークを舞台にした、日常生活の描写が特徴的なドラマという印象が強かったけど、なんと今回は世界をまたにかけたスパイ・スリラーになっていて、ベルリンやイスタンブールでロケをしたそれなりの大作になっている。ビデオ撮りなのが少し残念だが。

ヘンリー・フールの失踪後、彼とのあいだにできた息子との生活に追われるフェイ・グリムが物語の主人公。ある日彼女のもとにCIAのエージェントが現れ、意外な事実を突きつける。実はヘンリーは世界中で暗躍した特殊エージェントであり、駄文が書き連ねられていると思われていた彼の手記には、世界各国の機密情報が暗号で記されているというのだ。手記の入手を命じられたフェイはヘンリーとの再会を望んでパリに向かうものの、そこで彼女を待ち受けていたのは数々の策略と陰謀だった…。というのが大まかなストーリー。フェイ役のパーカー・ポージーをはじめジェームズ・アーバニアクやトーマス・ジェイ・ライアンが前作に続いて登場するほか、ハートリー作品の常連であるエリナ・レーヴェンソンに加えてジェフ・ゴールドブラムなどが出演しているぞ。

とりあえず「ヘンリー・フール」的なものを期待してると壮絶な肩すかしをくらう。登場人物が多いうえに話が二転三転もしくは四転五転くらいして何が何だか分からなくなるのは問題だよな。以前のハートリーの作品ってプロットが薄い(話の展開が小さい)ぶん登場人物の性格や形式ばったセリフが活かされるところがあったが、今回はいろいろ詰め込みすぎ。冒頭のニューヨークのシーンとかはいかにもハートリー的で面白いのに、フェイがパリに渡ったあとはいろんな国のエージェントが登場してきて、フラッシュバックが多用されて急展開しまくるプロットを追うのが忙しくてセリフを十分に堪能できないんだよな。あと全編を通じてカメラのアングルが必ず左右どちらかに傾いていて、それはそれで独特な雰囲気を醸し出してるんだけど、観てるうちに椅子から転げ落ちそうな気がしてくる。

パーカー・ポージーの演技とかイスタンブールの光景とかハートリー自身による音楽とか、各所に素晴らしい要素があるのに、全体としては不満の残る出来になっているのが何とも残念。「FLIRT」以降は海外ロケが好きなハートリーだけど、やはり彼はニューヨークの片隅で小ぢんまりとした作品を作ってるほうが似合うのではないか。

相撲を見に行った

やはり一月場所は客が多くて活気があるなあ。魁皇を除く大関がみんな負けというのはやはり情けない。琴欧洲なんか本当に取り口がチマチマしてんだもの。朝青龍と白鵬の優勝争いはもちろん面白いんだが、それに絡むことができそうな力士が毎度ながら不在というのは問題だろう。

「CULT OF UHF」に入信しよう!

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iTunesストアでポッドキャストを物色していたら「CULT OF UHF」というビデオキャストを発見。各エピソードには怪しそうな映画のタイトルが並んでいて、「B級映画のクリップを紹介するやつか…」と思っていたら、なんと映画をまるごと配信しているという非常に太っ腹なサービスであることに気づく。「Reefer Madness」や「Santa Claus Conquers the Martians」「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」といったパブリックドメイン作品の常連にくわえ、カンフー映画や「ガメラ対宇宙怪獣バイラス」のような日本の映画が英語吹替えで視聴できてしまうのが非常に素晴らしい。1982年の「伊賀忍法帖」なんてのもあるんだが、あれってアメリカだとパブリックドメイン作品なのか?

おまけに映画の冒頭(と途中)にはチャムリー司教様なんてのが登場して、作品にまつわるコントを披露してくださる。ああいうこと俺もやりたいなあ。ノリは「MST3K」に近いが、これがみんな無料で視聴可能というのは非常に素晴らしい。公式サイトでも作品は視聴できるぞ。さあ、みんなも「CULT OF UHF」に入信しよう!

「Terminator: The Sarah Connor Chronicles」鑑賞

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フォックスのミッドシーズンの目玉作「Terminator: The Sarah Connor Chronicles」のパイロット版をiTunesストアで入手。これは長ったらしい題名から分かるように「ターミネーター」のTVシリーズ版であり、サラ・コナーを主人公にした内容になっている。

物語は「T2」の出来事があった後の1999年から始まる。息子のジョンを抹殺するために未来から送られてくるターミネーターたちの影に怯えながら、サラとジョンはアメリカ各地を放浪する生活を続けていた。そんなある日、ジョンはついにターミネーターに発見されて殺されそうになるが、謎めいた女性ターミネーター「キャメロン」によって命を救われる。そしてサラとジョンとキャメロンは、スカイネットによって世界が支配される将来を防ぐため、2007年にタイムスリップしてスカイネット誕生の謎を解き明かそうとするのだった…。というのが第1話のものすごく大まかなプロット。

確か「T3」では2004年にスカイネットが起動したはずだから、これは映画とは違う設定の物語ということになるのかな。SFアクションに加えて「戦うママさん」とか「ティーンの憂鬱」などといった要素がいろいろ詰め込まれていて、それらが全て成功してるわけじゃないけど、カス映画だった「T3」よりかは面白いんじゃないですか。シリーズとしてどこまで話を引っ張れるかは不明だが。まさか毎回新たなターミネーターが送られてくるのか?サラ・コナー役のレナ・ヘディはリンダ・ハミルトンよりも10倍くらい美人でよろしい。でも息子が将来反乱軍のリーダーになることを知ってるのなら、普通の高校に通わせたりせずに重火器の使い方くらい教え込もうね。

とりあえず今後の展開に期待。

MacBook Air

バッテリー最大5時間で22万9800円はねえだろ!購入見送り!

デザインはそそるのに残念なこってす。フラッシュメモリではなくハードディスク搭載だからバッテリーが長持ちせんのか。外付けDVDドライブは有料みたいだし。うーん残念。愛用のPowerBook12インチ(凹みあり)にはもうしばらく世話になりそうだ。

これよりも良いニュースはiTunesストアでの映画レンタル開始。視聴できるのが24時間というのが問題だが、ライブラリ作品で2.99ドルというのは悪くないかと。まだサービスは開始されてないようだが、日本で入手できないレアな映画があることに期待。

浮いた予算で自転車でも買おうかな。