新型Mac mini?

最近のアップルはiPhoneやノートブックにばかり力を入れていて、俺のようなデスクトップ派は寂しい思いをしていたのですが、来年初頭のMacWORLD(最後になるんだって?)でついに新型のMac miniが発表されるんじゃないかという噂が流れて来た。リンク先の記事の憶測だとCore 2 DuoのNvidia搭載になるんじゃないかということだけど、どうなんですかね。

アップルのデスクトップはローエンド(Mac mini)とハイエンド(Mac Pro)だけが揃ってて、その中間のモデルがないという不満は最近よく耳にするが、確かに俺がいま使用しているMac miniも日常のパフォーマンスはまるで問題ないものの、映像編集とかしようとすると非常に力不足になるんだよな。とりあえずゲーム用にもNvidiaのグラフィックボードは搭載してほしいところです。でもどうせ今回の目玉はネットブックの発表になりそうな気もするが。

「THE WIRE」ボックスセット購入


以前にも書いたように、ボルチモアを舞台にしたHBOの社会派ドラマ「ザ・ワイヤー/THE WIRE」の全話入りボックスセットが発売されたので早速購入。定価250ドルが米アマゾンだと46%引きで135ドル、送料込みでも円高のおかげで1万5000円行かないこの安さ。これでディスク23枚入りの全60話収録ですからね。1話あたり250円ほどの計算となるからレンタル並みに安い値段かな。

ほんの数話しか観たことがないシリーズであるものの、世間の評論家が口を揃えて大絶賛しているほか、バラック・オバマやさらにはアラン・ムーアのお気に入りのドラマだと聞いては全話観ずにはいられないでしょ。とりあえず年末年始の時間はこれで潰れそうだな。世の中どんなに不況になろうが、とりあえずボルチモアよりはマシ、ということを実感することになるんだろうか。

「BATMAN: BLACK & WHITE」鑑賞


「ウォッチメン」がなかなか好評のような、DCコミックスのモーションコミック第2弾。原作は90年代に発刊された、バットマンを主人公とした白黒のアンソロジー・シリーズで、ジョー・キューバートやリチャード・コーベン、さらには大友克洋といったトップレベルのアーティストが参加したことで人気を博したコミック。確か日本語版も出てたんじゃなかったかな。

iTunesストアでは2本15分という形で販売されており、俺のお気に入りであるブルース・ティム作の「TWO OF A KIND」を観てみる。トゥーフェイスを扱ったものとしては史上最高の作品の一つだと思うのです。「ウォッチメン」に比べるとセリフの吹き出しが出ないようになっており、声優も複数名いるほか背景の動きなども細かくなっていてよりアニメに近いクオリティになっている。ただしそれが必ずしも良い結果になっているわけではなくて、逆にコミックの良さを打ち消しているところが多いかな。原作は8ページほどの短編だけどストーリーの流れに緩急があったのに対し、こちらは5分ちょっとという尺のなかでどんどん話が進んでいくため内容を十分に楽しめない気がする。特に最後のシーンなんてもっと余韻があるべきなんだがなあ。

さらに原作はアニメーターであるブルース・ティムが、コミックならではの技法を用いたストーリーテリングをしていたのに、それに多少の動きをつけたものではティムの従来のアニメーションの出来にも遠く及ばず、コミックとしてもアニメとしても中途半端なクオリティになっている。しかしコミックとアニメの表現技法の違いを実感させてくれるという意味では興味深い作品ではあった。

ちなみにもう1話はポール・ディニ&アレックス・ロスの作品が映像化されてたんだが、ロスの絵が非常に写実的なものであるためアニメというよりも実写作品のように見えることと、俺が原作を未読であることなどからこちらは結構楽しめた。

「100 BULLETS: DIRTY」読了


本国ではそろそろ最終話が出る傑作クライム・コミック「100 Bullets」のペーパーバック第12巻。

シリーズの84話から88話を収録したもので、最終話の第100話に向けたクライマックスを前にした、今までのストーリーラインからの橋渡しをするようなエピソードが並べられている。具体的には過去に出て来た登場人物がさまざまな形で「清算」されていく様子を扱った内容の話が多く、1人だけ重要なキャラが初登場するほかは大きな展開もなく、今までの単行本に比べると地味な印象があるのは否めない。

このようにブライアン・アザレロのストーリーが地味な一方でエデュアルド・リッソによるアートワークは相変わらず素晴らしく、金持ちの豪邸から場末のモーテル、コロラドの雪山からニュージャージーの裏通りまで、あらゆる場所の雰囲気を的確にとらえ、多くの登場人物の性格を深く描き出すことに成功している。ただ眺めているだけでも楽しめるくらいの本。

あとは残りの12話で、いろいろあったストーリーをどこまできちんと完結させられるかに期待。

「空の大怪獣Q」鑑賞

前から観たかったのよこれ。ニューヨークはマンハッタンの上空に、翼ある蛇ケツアルコアトル(ただし外見はヘビというよりもトカゲ)が現れて人を襲うという作品だけど、「空の大怪獣ラドン」みたいなガチな怪獣映画にはなってなくて、怪獣がその全貌を表すのは最後のクライマックスのときくらい。むしろクライスラー・ビルディングの中に怪獣の巣を発見したさえないゴロツキと、彼から情報を聞き出そうとする刑事たちの姿に焦点をあてた、異色の刑事ドラマになっている。

デビッド・キャラダインをはじめリチャード・ラウンドトゥリーやマイケル・モリアーティといった濃い役者が揃ってるものの、怪獣の姿を小出しにしたことで話の盛り上がりに欠けていて、全体的に間延びした感があるのは否めない。テレ東の昼間にやるのがふさわしい映画といった感じかな。でも最後のビルのてっぺんでの銃撃戦とかは見応えあるけどね。でもあれ下の人たちに銃弾が降り注いで危険だろうに。あと主人公のゴロツキが徹底して軽薄な性格で、共感できない奴になっているのもマイナスだな。

しかし当時の(映画の)警察って逮捕したゴロツキをずいぶん手荒にあつかったり、卵から孵った怪獣のヒナを問答無用で撃ち殺したり、結構乱暴なことやっても許されたんですね。観てて「LIFE ON MARS」を思い出してしまった。