「2081」トレーラー


カート・ヴォネガットの傑作短編「ハリソン・バーゲロン」が「2081」という25分の短編映画として映像化されたそうな。もっとも1995年にもTVムービー化されてたそうですが。

原作はあらゆる人々の才能を抑制することによって差別が撤廃された2081年の未来を舞台にした、ヴォネガットのなかで比較的異色な短編で、例えば力のある人には重りがつけられ、美しい人には醜い仮面がかぶせられるという処置を施すことで人類みんなが「平等」になった社会が、あの作家独特のペーソスとサタイアに満ちた文体で描かれてたんだよな。

トレーラーを見る限り映画ではディストピア的な部分が強調されてるようだけど、結構よく出来てそうなので観てみたいな。オンライン公開とかされないんだろうか。

しかしこの短編とかが収録されていた「モンキー・ハウスへようこそ」っていま絶版なんですね。ヴォネガットの本が絶版になっているなんてちょっとショックではある。

「ROYAL PAINS」鑑賞

昨日に続いてお医者さんの新作ドラマ。こちらはUSAネットワークから。

ニューヨークの病院に勤めているハンクは敏腕で心優しい医師だったが、病院に援助をしていた富豪を死なせてしまうという不運に見舞われ、解雇されたうえに他の病院では働けない身分にされてしまう。婚約者にも見放され自暴自棄になった彼は、弟に促されてロングアイランドの金持ち向けリゾート地へ週末旅行をすることに。そこで開かれたパーティーで危篤状態に陥った客を偶然救った彼は、地元の有力者に気に入られ、スキャンダル隠しなどの理由で病院に行けない金持ちたちを助けるプライベートな医者(こういうのをConcierge medicineと呼ぶらしい)として仕方なしに働くことになって…というような話。

リゾート地が舞台であることから、同じネットワークの「BURN NOTICE」と比較されてるみたいだけど、あれほど面白くはないにしろまあ悪くはないかな、といった作品。海辺のおねーちゃんたちが出ているだけでもある程度は絵になりますからね。むしろ同じネットワークでは「PSYCH」のような、とりあえず手軽に観れる作品になるんじゃないかな。患者たちがワガママな金持ち連中だというのがムカつくのと、主人公がチビでO脚だというのが後になって問題になってくるかもしれないが。

ちなみにいまオバマが保険制度を改革しようといろいろ苦労してるみたいだけど、もしあれが成功したらこうした医療ドラマの内容も変わってくるんですかね。アメリカの医療システムって他国から見るとどうも理解できない点が多いんだよな。

「NURSE JACKIE」鑑賞

SHOWTIMEの新作シリーズ。主演はイーディ・ファルコ。俺って「ソプラノズ」をろくに観てないせいか、イーディ・ファルコとロレイン・ブラッコがいつも頭のなかでごっちゃになるんだよな。

そんな彼女が演じるのはニューヨークの病院に勤めるベテラン看護婦のジャッキー。腰痛を抱え無能な新人医師や口うるさい上司に悩まされながらも、病院にやってきた患者たちを助けるために彼女は我が道を進むのだった…といった感じの話。死んだ患者を偽って勝手にドナーカードにサインするなど、結構エグいことやってます。

いちおう30分コメディという扱いなんだけど、なんかね、笑えないんですよ。冒頭から患者が新人医師の怠慢により死んじゃったりするし。シニカルなんだけど時には非常識な手を使ってまで患者を救おうとする医者なんてのはヒュー・ローリーが「HOUSE」で完璧に演じちゃってるわけで、それに比べるとこのジャッキーって変なところで気弱な姿を見せたりして、どうも頼りないんだよな。おまけにジャッキーが夫に浮気してることが明かされたりして、いまいち彼女に感情移入できない話になっている気がする。

とりあえず俺にとってはもうどうでもいい作品。

デビッド・キャラダイン死去

バンコクで首つり自殺?なんだそれ?

「燃えよカンフー」のえせ東洋人のイメージが強くて決して好きな役者ではなかったけど、それなりに由緒ある役者一家の出身だったんだよな。俺にとっての彼の代表作っていったら何だろう。「キル・ビル」でないことは確かだし「明日に処刑を…」でもないよな。やはり「デスレース2000」のフランケンシュタイン役がいちばん印象に残ってるかな。

合掌。

追記:あーそうだ「空の大怪獣Q」にも出てたっけ。

「ジョナ・ヘックス」のセット写真

撮影は着実に進んでいるようで。原作だとヘックスの右目はもっと色違いなので、後からCG処理するのではという推測も飛び交っているみたい。

まあセット写真からは何も判断できないけど、ジョシュ・ブローリンは手堅い演技のできる俳優だと思うので、ぜひコテコテの血なまぐさいウェスタンを期待したいところです。