ロジャー・コーマンの新作

コーマン大先生はNetflixと組んで、「Splatter」というあまりにもベタな名前のウェブ用ミニシリーズをお作りになられるのだとか(公式サイト)。主演はコリー・フェルドマンで、監督はジョー・ダンテ!コーマン&ダンテのコンビが復活でっせ!

内容は自殺した男がゾンビとなって復活するような話なのかな?そしてギミックが1つあって、どのキャラクターが殺されるかを視聴者がネットで投票して決める仕組みになってるらしい。これ自体は必ずしも目新しいギミックではないものの、投票結果を見て1週間のうちに脚本を書いて撮影をするというスタイルはいかにもコーマン的で面白そう。第一話は29日に公開されるそうですが、日本でも視聴できるのかな。

新Mac mini

もはやアップデートされないハードかと思って5月に買い替えたんだが、半年もせずに新型がでるとわ。まあどうせその前に持ってたやつは動作不良寸前だったし、今回もプロセッサが速くなったくらいでさほど違いはないのかな。しかしアップルはブルーレイは徹底的に無視する気なんだろうか。

MacBookがあの値段であのスペックというのが魅力ですが、FireWireがなくなったのがなんか寂しいな。でもiPod touchがあるとラップトップで最低限必要とされる業務ができてしまうんだよな。

本当は少しヘビーな映像編集ができるようなミドルスペックのマシンが欲しいのですが、それはiMacで代用しろということなんだろうか。

「ADVENTURELAND」鑑賞

アメリカンなティーンの物語って個人的にはあまり好みじゃないんだが、この映画を監督したグレッグ・モットーラのインタビューを読んだらとても素晴らしかったので「これは観なければ!」と思った作品。何が素晴らしかったのか要約すると:

・僕(モットーラ)はティーンのときに脱毛症になってハゲになった。
・おかげで自分が化け物になったような気がして女の子とデートすることもできず、リプレイスメンツやスミスやREMといったカレッジ・ラジオを聴き込むことで正気を保つことができた。
・このため僕はティーンの時代に強いこだわりを持っている。
・僕(とその世代)はベトナム戦争のような大人になるための通過儀礼を経験できず、いつまでも大人にならないことができた。僕は最近やっと大人になる心構えができて、44歳になって2歳弱の子供がいる。

…といったもの。これを屈折してるとみなして笑いたいなら笑うがいいさ。俺はとても心に響くものを感じたよ(ハゲていないけど)。そして映画の冒頭から流れるのはリプレイスメンツの「Bastards Of Young」!監督、直球勝負すぎ!作品の内容もコテコテなボーイミーツガールもので、ピッツバーグに実在する遊園地アドベンチャーランドを舞台に、女の子にフラれたばかりの多感な童貞少年と、美しいんだけど家庭に問題を抱えていて年上の男性とつきあっている少女の一夏の恋を描いた内容になっている。登場人物も話の展開もとってもベタだけど、変に下ネタで笑いをとったりせず、10代の独特のやるせなさというか残酷さをストレートに描いてるところは評価できるかな。コメディというよりもドラマに近い作品ですよ。「フリークス学園」のマーティン・スターが相変わらず非モテなオタクを演じているのもいい感じ。

ただ舞台が1987年だというのと、ハスカー・ドゥやルー・リードが使われたサウンドトラック(音楽はヨ・ラ・テンゴが担当)からも分かるように、俺よりも上の世代を対象にしたような内容なんだけど、個人的には30半ばにもなってティーンエイジャーのボーイミーツガールものを観ることになんか複雑な思いを抱いてしまって、話を十分に楽しめなかったのも事実ではある。俺は本来ならば子育てや住宅ローンに関する映画を観てるべきなんじゃないかという思いが頭のなかに残ってしまって。いつかは俺もこうした映画を客観的に観れるほど大人になれるのかな。

※追記:あー登場人物は大学卒業して酒飲んでるんだからティーンのわけないか。すんません「20代前半の若者の物語」だと思ってください。

「MODERN FAMILY」鑑賞

今年の新作のなかではやけに評判のいいシットコム。

・子連れの若いコロンビア人女性と半年前に再婚したオヤジ
・結婚16年目で子供が3人いる夫婦
・ベトナムから赤ん坊を養子に迎えたゲイのカップル

という3組の家族(親戚同士)を中心に、今ドキの家族生活が描かれていく内容になっている。出演はエド・オニールとかジュリー・ボーウェンとか。ジュリー・ボーウェンって見るたびに顔が変わってるような気がする。昔はけっこうタイプだったんだけどな。

ラフトラックなしの疑似ドキュメンタリー・タッチの形式をとっており、登場人物のインタビューが挿入されるところなんかは「THE OFFICE」そのまんま。意外とジョークは鋭くて、家族のドタバタなんかをうまく描き出しているものの、3つの家族を順に映し出しているために話のペースが弱冠フラットになってるというか盛り上がりに欠けるところがあったかな。全体的に悪くはないんだけど、評判から期待していたほどの出来ではないような。

というかね、3組ともみんな大きくて立派な家に住んでるんですよ。やたら広いキッチンつきの。サブプライム問題なんてのがあっても、あれだけの家に住めるのがアメリカのモダンなファミリーというものなんでしょうか。