「ROYAL PAINS」鑑賞

昨日に続いてお医者さんの新作ドラマ。こちらはUSAネットワークから。

ニューヨークの病院に勤めているハンクは敏腕で心優しい医師だったが、病院に援助をしていた富豪を死なせてしまうという不運に見舞われ、解雇されたうえに他の病院では働けない身分にされてしまう。婚約者にも見放され自暴自棄になった彼は、弟に促されてロングアイランドの金持ち向けリゾート地へ週末旅行をすることに。そこで開かれたパーティーで危篤状態に陥った客を偶然救った彼は、地元の有力者に気に入られ、スキャンダル隠しなどの理由で病院に行けない金持ちたちを助けるプライベートな医者(こういうのをConcierge medicineと呼ぶらしい)として仕方なしに働くことになって…というような話。

リゾート地が舞台であることから、同じネットワークの「BURN NOTICE」と比較されてるみたいだけど、あれほど面白くはないにしろまあ悪くはないかな、といった作品。海辺のおねーちゃんたちが出ているだけでもある程度は絵になりますからね。むしろ同じネットワークでは「PSYCH」のような、とりあえず手軽に観れる作品になるんじゃないかな。患者たちがワガママな金持ち連中だというのがムカつくのと、主人公がチビでO脚だというのが後になって問題になってくるかもしれないが。

ちなみにいまオバマが保険制度を改革しようといろいろ苦労してるみたいだけど、もしあれが成功したらこうした医療ドラマの内容も変わってくるんですかね。アメリカの医療システムって他国から見るとどうも理解できない点が多いんだよな。

「NURSE JACKIE」鑑賞

SHOWTIMEの新作シリーズ。主演はイーディ・ファルコ。俺って「ソプラノズ」をろくに観てないせいか、イーディ・ファルコとロレイン・ブラッコがいつも頭のなかでごっちゃになるんだよな。

そんな彼女が演じるのはニューヨークの病院に勤めるベテラン看護婦のジャッキー。腰痛を抱え無能な新人医師や口うるさい上司に悩まされながらも、病院にやってきた患者たちを助けるために彼女は我が道を進むのだった…といった感じの話。死んだ患者を偽って勝手にドナーカードにサインするなど、結構エグいことやってます。

いちおう30分コメディという扱いなんだけど、なんかね、笑えないんですよ。冒頭から患者が新人医師の怠慢により死んじゃったりするし。シニカルなんだけど時には非常識な手を使ってまで患者を救おうとする医者なんてのはヒュー・ローリーが「HOUSE」で完璧に演じちゃってるわけで、それに比べるとこのジャッキーって変なところで気弱な姿を見せたりして、どうも頼りないんだよな。おまけにジャッキーが夫に浮気してることが明かされたりして、いまいち彼女に感情移入できない話になっている気がする。

とりあえず俺にとってはもうどうでもいい作品。

デビッド・キャラダイン死去

バンコクで首つり自殺?なんだそれ?

「燃えよカンフー」のえせ東洋人のイメージが強くて決して好きな役者ではなかったけど、それなりに由緒ある役者一家の出身だったんだよな。俺にとっての彼の代表作っていったら何だろう。「キル・ビル」でないことは確かだし「明日に処刑を…」でもないよな。やはり「デスレース2000」のフランケンシュタイン役がいちばん印象に残ってるかな。

合掌。

追記:あーそうだ「空の大怪獣Q」にも出てたっけ。

「ジョナ・ヘックス」のセット写真

撮影は着実に進んでいるようで。原作だとヘックスの右目はもっと色違いなので、後からCG処理するのではという推測も飛び交っているみたい。

まあセット写真からは何も判断できないけど、ジョシュ・ブローリンは手堅い演技のできる俳優だと思うので、ぜひコテコテの血なまぐさいウェスタンを期待したいところです。

「2000AD」のiPhoneアプリ

イギリスの老舗コミック雑誌「2000AD」で若き日のアラン・ムーアが執筆していたアンソロジー作品「Future Shocks」が、iPhone向けののコミックとなって販売されていた。コミックのコマが単にバラされて並べられているといった感じで、あまり読み易さはないものの、ブレンダン・マッカーシーとのコラボ作品なんていうなかなかレアなものもあったりする。アラン・ムーアって自分の作品の他メディアへの移植を極端に嫌う人だけど、ドケチで有名な「2000AD」のことだからムーアに無断で販売してるんだろうな。そうなるとグラント・モリソンとの著作権論議により絶版扱いになっている傑作「Zenith」も、いずれこのフォーマットで日の目を見ることになったりして。

最近は日本でもiPhone向けのマンガ販売が盛んだし、作家が作品を自分のウェブサイトで販売する試みを始めていたりしていて、それらが実際に儲かっているかどうかは不明なんだけど、このようなウェブを介した作家へのマイクロペイメントというのは「Understanding Comics」のスコット・マクラウドが何年も前に提唱していたことで、当時はお世辞にも成功しているとは言い難かったが、やっとそれがビジネスモデルとして成り立つ環境ができつつあるのかな。

あとこうした新メディアに関するトレンドについて何となく思うのが、非常にユーザー主体のものだということ。いくら大会社や広告代理店が金をかけて宣伝しようとも流行らないものは流行らないが、一方で最初は無名のサービスでも草の根的に広まっていくものもあるし。よくシンクタンクの連中とかが偉そうに今後のメディアの展望について講演してたりするけど、結局のところトレンドを左右するのはあんたらではなく、ニキビ面のティーンやビール飲んでるオッサンたちなのではないかと。