今年もアメリカではTVシリーズのシーズンが終了し、秋まで観るものが減ってしまうのは残念。もっとも俺がコンスタントに観てたのって「ハウス」と「ギャラクティカ」だけなんだけどね。 んで今シーズンの視聴率の最終結果が発表された。1、2位は例によってあの俗悪歌謡番組「アメリカン・アイドル」。十分に予想された結果とはいえ、かたやイラクで自国の兵士が続々と死んでるのに、素人参加の歌番組なんぞにウツツをぬかしている連中ってなんか嫌だな。
それから下は「CSI」に「デスパレートな妻たち」「グレイズ・アナトミー」といったシリーズが続いている。「グレイズ・アナトミー」ってどこが面白いんでしょうか。1、2話を観た限りだと「白衣を着たアリー・マクビール」といった印象しか残らなかったんだけど。同じ医療ドラマなら100倍は面白い「ハウス」は10位と大健闘。「アイドル」の次の番組だというのが影響してるんだろう。
でも視聴率と作品の出来は必ずしも比例してるわけじゃないわけで、例えば「アレステッド・ディベロップメント」は…えーと…あ、123位か。打ち切られるのも無理ない順位だな。でも「ディベロップメント」は俺にとってTV史上に残る大傑作シリーズだったわけで、その早すぎる死を悼んで最近またDVDをよく再鑑賞しているのです。
アップルの映像編集ソフトFinalCutは5.1からユニバーサルバイナリ化されてインテルCPU用に最適化されてるわけだが、
こないだの日曜版「ドゥーンズベリー」には、イラク戦争で死んだ兵士の名前が細かい文字でビッシリと書き連ねられていた。ギャグも風刺もなく、率直に哀悼の意を表したものになっている。 俺が知る限りこれが行われたのは2回目だが、前と違うのは「パート1」そして「来週へ続く」と書かれていること。つまり死者の数が多すぎて日曜版の6コマでも記載しきれなくなっているのだ。しかもこれは開戦時からの死者ではなく、前回の05年4月からの数。兵士の死者だけでもこれだけ多いんだから、イラクの一般市民の犠牲はかなりの数になるだろう。まさか「パート3」まであるんじゃないだろうなあ。
今更ながら「宇宙戦争」のDVDをレンタルして観てみる。 つまらんすねー。
アラスカの荒野に棲む、小型トラックほどもあるようなグリズリー・ベアに魅せられて13度の夏を彼らとともに過ごし、結局ガールフレンドとともにグリズリーに喰われてしまった自然愛好家ティモシー・トレッドウェルの姿を追ったドキュメンタリー「GRIZZLY MAN」を観る。監督はヴェルナー・ヘルツォーク。音楽をリチャード・トンプソンがやっていた。 トレッドウェルのことをヘルツォークが知ったのは彼の死後のことであり、彼が殺された現場の開設から始まるこのドキュメンタリーには死の影が常につきまとっている。作品の大部分はトレッドウェルが熊たちとともに撮った映像で構成されており、トレッドウェル本人が画面に出てきて躁病患者のごとく熊への愛を語り、必要とあれば何テイクも撮って自分の主張を述べ、熊のためなら殺されてもいいと話す彼の姿が興味深い。失敗した役者でアル中だった彼は熊とのふれあいに生きがいを見いだし、彼らに名前をつけて擬人化していき、学術的に見れば問題のあるような親密さをもって熊たちと接していく。これに対し「人間と自然の関係は一線を越えてはならないものであり、これが破られれば人は代償を支払わなければならない」という登場人物の1人の言葉が印象的だ。