「影なき狙撃者」鑑賞

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今まで観てなかったジョン・フランケンハイマーの政治スリラー「影なき狙撃者」を観た。

カルト的人気を誇っている作品だが、確かに面白い。1962年という冷戦のまっただ中の時代によくこういった作品を作ったよなあ。冒頭の悪夢のシーンも非常に独創的で見事。ジェシカおばさんことアンジェラ・ランズベリーの鬼気迫るママさんぶりもいい感じ。共産圏に拉致されて洗脳されて帰ってきた人、というのはある意味とっても現代的なプロットなんだけど、さすがにそれを日本で映画化したりしたらヤバいだろうなあ、などという野暮なことをちょっと考えてしまった。

フランク・シナトラ演じる主人公の洗脳がうやむやになってしまうこととか、ジャネット・リーの役柄がいまいち理解できないような点もあるものの、全体的には非常に面白い作品。フランケンハイマーというと駄作「レインディア・ゲーム」しか思い浮かばなかった俺ですが、昔はこういう作品を撮ってたんですね。

ジョナサン・デミによるリメイク(ひでえ邦題のやつ)も今度観てみよう。

「シン・シティ2」の撮影が始まるらしい

「シン・シティ」の続編の撮影がそろそろ始まるそうな。脚本はほぼ完成してるんだとか。今回はやはり「A Dame to Kill for」が映画化されるほか、映画版オリジナルの話が使われるらしい。「A Dame〜」のエイヴァ役にはレイチェル・ワイズが起用されるって話があるけど、あの悪女役にはアンジェリーナ・ジョリーがピッタリだと思ってたのでちょいと残念。

んでオタクの興味としては原作の残りの話がいつ映画化されるのかってことになるんだけど、あんまり面白くない「Hell and Back」は「シン・シティ3」として映画化されらしい。そうなると「Family Values」はどうなってしまうんだろう。俺はあの話大好きなのに。

これらの映画化にあわせてフランク・ミラーは再び「シン・シティ」ものの執筆をはじめるらしいけど、最近の彼の作品て「All Star Batman & Robin」みたいにダメダメな作品が多くなってるから、「Hell and Back」よりも面白くないものになったらイヤだなあ。

「CIVIL WAR」終了

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マーヴェル・コミックスの大イベント「CIVIL WAR」がこのたび終了した。アーティストの遅延などもあって全7話が出るのに半年くらいかかったのかな。

全体的な感想としては、最初はけっこう面白そうだったんだけど、話が進むにつれて尻つぼみになっていたようなところがあるかなあ。スーパーヒーローの強制登録という、パトリオット・アクトに類似したコンセプトを持ち込むことで現実世界出の出来事を反映させようとしたんだろうけど、スパーダーマンの正体の公表とか(?)、ソーのクローンとか(??)、地下に潜ったヒーローたちを狩るのに悪党が使われるとか(???)、何でそうなるの?といった話の展開が続いていったおかげでどんどん話から現実らしさが失われていった感は否めない。マーク・ミラーって政治的な話を書くのはうまいんだけど、師匠のグラント・モリソンとかに比べて話がいつも直球勝負というか、話に幅をもたせることができないんだよね。だから読者が一度こういう疑念を抱いてしまうと、その後の展開に没入できなくなると思うんだが、それって俺だけかな。

んで最後は例によってヒーロー同士のバトルロイヤルになって、相変わらずマーヴェルのヒーローは仲違いばっかりやってんなーといった感じ。しかも結末は意外なくらいの大団円で終わってしまったりもする。うーむ。結局アイアンマンが何をしたかったのかがよく分からなかったな。

スティヴ・マクニーヴンのアートは綺麗だったし、前回のイベント「HOUSE OF M」に比べれば100倍くらいマシな作品だっただけに、途中でどんどん失速していったのが悔やまれるところです。

「HOLLYWOOD STOCK EXCHANGE」参戦

これからアメリカで公開される映画を株式会社に見立てて、その株を売買する、なんちゃってトレーダーゲームサイト「HOLLYWOOD STOCK EXCHANGE」に1週間ほど前から参加している。それぞれの映画の株価は「公開から4週間での興行成績」となっており、当然ながらヒットしそうな映画は株価が高いし、そうでない映画は株価が安い。そして株を売ったり買ったりしながら、自分の資産を増やしていくのが大きな目的なのだ。売買については実際の証券取引同様に細かいオプションがあるらしいんだけど、勉強するのが面倒なので今のところ単純にバルク買いと売りを重ねていっている。

最初は何も知らずに買った「ゴーストライダー」の株が10%ほどいきなり上昇したんで「こんなのラクチンじゃん」と思ってたんだけど、「300」とか「EVAN ALMIGHTY」なんかが伸び悩み、一時期は赤字の状態に。でもコメディ映画なら当たるだろうと思って大量に買っておいた「RENO911」の株価がここ最近上がってきて黒字に転向。こういうのは自分の映画の好みなんて置いておいて、とにかくヒットしそうな作品の株を買うのがコツですね。好みにまかせて「RESCUE DAWN」なんて買ったらすぐ赤字になってやんの。でもダニー・ボイルの「SUNSHINE」の株はちょっと上がっていてナイス。

あと映画だけでなく俳優や監督の人気度にあわせた株も売っており、こいつはポール・ラッドの株を少々購入。さらにはバクチ色の強い、アカデミー賞予想の株なんてのも売っており、こいつはマーティン・スコセッシ(同情票を集めるだろう)の株を買ったらそこそこいい上がり方を見せてくれている。

とりあえず今のところの資産変動は以下の通り:
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現実世界の金儲けもこんな感じでいけばいいんですが、俺はどうもツキがなくて…。