「THE WIRE」シーズン5鑑賞

ついに来たよ最終シーズン。今回は現代社会における新聞およびジャーナリズムの意義とその没落を軸に、財政難にあえぐ警察において危険な賭けに出る刑事たちと、麻薬組織の最後の対決を描いていく。

ボルチモア市議会による大幅な予算削減のために警察の予算も大きく削られ、スタンフィールド一味による犯罪への捜査もままならない状況になっていた。これに業を煮やしたマクノルティはホームレスを狙った連続殺人鬼がいるという話をでっちあげ、犯罪捜査への予算を引き出そうとする。これに便乗して地元新聞紙「ボルチモア・サン」の記者が扇動的な記事を書いて名声を得ようとするものの、当然ながら殺人鬼は存在しないので記事を捏造することになり…というのが大まかな展開。これに絡めて領地の拡大を狙うマルロ・スタン フィールド一味と彼らを狙うオマーとの対決、そして財政不足という泥沼にはまった市長たちの物語などが語られていく。

シーズン4では殆ど登場しなかった暫定主人公のマクノルティが戻ってくるんだけど、あいつだけ保身に走らずに本能で行動するから、良くも悪くも周囲から浮きまくってるんだよな。彼による連続殺人鬼のでっちあげというアングルはちょっとリアルさに欠けるかな。またシリーズの原案者でボルチモア・サン紙の記者だったデビッド・サイモンによるジャーナリズムの描写はシニカルすぎる気がしなくもないが、発行部数の低下のためにセンセーショナルな記事を求めようとする上層部と、あくまでもプロのジャーナリストとして記事の裏付けや情報源の確認などを求めるベテラン記者の葛藤は非常に見応えがあった。おかげで新聞記事の見方が変わったよ。

そして最終シーズンということで麻薬組織との対決にある程度の決着がつくものの、当然ながら一件落着ですべてが終わるわけもなく、警察も麻薬組織も去る者がいる一方で、彼らの跡を継ぐ者たちが出てくるという描写が巧い。あれだけ登場人物が多い作品ながら、皆がそれなりの結末を迎えたわけで。

これで5シーズン全60話を観終わったわけだが、まるで重厚な小説を読んでるかのような感じであった。こういう作品はもう地上波ネットワークからは出てこないでしょうね。HBOも再度このようなシリーズは作れないかもしれない。それだけ見事な作品であった。

ちなみにこないだイギリスであったテレビ関係のフェスティバルで、デビッド・サイモンは「広告や視聴率に縛られているようではテレビ番組はダメになってしまう」みたいなことを語ったそうな。その一方では、同じフェスティバルでジェームズ・マードックが「BBC
はウェブ上でタダでニュースを提供していてけしからん!」といったことを言ったらしいが、あんたの親父のところだって低俗なニュースをタレ流してるじゃんかよ!

選挙結果

お、小池百合子落選?やったー。どうせ後から民主党にすり寄るんだろうな。いっそエル・カンターレの情婦にでもなればいいのに。

今回は民主党が圧勝しすぎて、それはそれで一抹の不安を感じますけどね。一党が勝ちすぎるのは自民党でみんな痛い目にあってるかと思うんだけど。何にせよこれで日本の政治に何かしらの改革が訪れそうなわけで、それらが良い方向に働いてくれることを願うばかりです。

「宇宙(そら)へ。」鑑賞

鑑賞権をもらったもので。有楽町のみゆき座ってスカラ座2があったところに移ってたんですね。

NASAの宇宙開発を扱ったドキュメンタリーで、マーキュリー計画からはじまりジェミニ計画、アポロ計画、そしてスペース・シャトルといった宇宙への挑戦が当時の貴重な映像とともに紹介されていく。ガス・グリソムの帰還カプセルが沈没する瞬間がフィルムに収められていたなんて知らなかったよ。

全体的に淡々としている印象はあるものの、月面着陸や宇宙遊泳のシーンなどは素晴らしいし、劇場でなくてもDVDとかで観る価値はある作品かな。宮迫博之によるナレーションは下手ではないものの、あれより上手い人はもっといるでしょ、という感じ。

あと話の盛り上がりとしては、これはもう仕方ないんだけれど、やはりアポロ11号の月面着陸のところがいちばん面白くて、あとは地味なミッションばかりになっていくような気がする。あれだけアナログな機材で人を月まで送ったスタッフは本当に凄かった。それに比べるとスペース・シャトルは変に洗練されてる一方で事故が多いし。

最近ではロケットが打ち上げられてもロクなニュースになりませんが、かつては打ち上げが世界的イベントだったことがこの映画を観るとよく分かる。また誰か早く月とか火星に人を送ってくれないかなあ。

雪豹入れた

小1時間ほどでインストール完了。本当はクリーンインストールしたかったがバックアップからの復元とかが面倒だったのでとりあえず上書きインストールで。Palmのプラグインが互換性ないですよ、と言われた以外は問題なかった。

目立った変化は…あまりないなあ。ちょっとは速くなってる?起動時間も大して変わらないんじゃないかな。あとクイックタイムのインターフェースが変わったので慣れるのには時間がかかりそう。映像をトリムする際は以前のようにイン点とアウト点をポチポチ打ってるほうが好きだったけど。でもPro版が無くなったのはうれしいかも。

まあしばらく使い倒してみます。

雪豹買った

単価が安いせいか、Leopardのときほど電気屋も積極的には宣伝してなかったような。Tシャツなどの特典もなかったし。

とりあえず今日は現行システムのバックアップをとって、明日インストールします。