愉快なテロリストたちを描いた映画「Four Lions」がついに完成して今度のサンダンスで公開されるらしいクリス・モリスが、脚本と監督を手がけた2002年の短編映画。
ある男性が友達の家で留守番をして犬の面倒を見ていたところ、犬が自分に命令しているように感じるようになり、彼は犬にうながされるまま手綱を持って犬と外出することに。そして手綱を自分の首にかけたとたんに犬が暴走して彼は公園の池に飛び込んでしまう。そしてついに犬は男性に語りかけるようになり、自分は男性が犯した罪に対する弁護士だと主張するのだが…というような内容。
ひたすらシュールな展開が続く作品で、男性が犬に引き回されて公園やバスや教会に連れてかれる展開が非常にスピーディだし、レジデンツのPVを彷彿させる実験映画っぽい特殊効果もあってなかなか面白い。ワープ・レコーズの映画部門が関わっているということでオウテカっぽい音楽もなかなかいいぞ(音楽もモリスによるものだとか)。BAFTAの短編部門賞を受賞したというのも頷ける。
なお主役の男性を演じるのはパディ・コンシダイン。彼って無骨な役柄のイメージがあったけど、こういう困惑した人物の役も似合うんですね。