
ギレルモ・デル・トロ とチャック・ホーガンの小説(邦題は「沈黙のエクリプス」)が原作の、FXの新シリーズ。これミニシリーズだよね?第1話はデル・トロが監督していた。アメリカでは上のイメージのビルボードが悪趣味だと抗議が殺到して撤去する騒ぎになったらしいが、まあ仕方ないわな。
ニューヨークのJFK空港に着陸したドイツからのジャンボ機。しかし機内からは何の反応もなく、周囲に警戒態勢が敷かれる。機内に入ったCDC(疾病対策センター)のイーフリアムたちが目にしたのは、席に座ったまま外傷もなく死亡している200人以上の乗客の姿だった。紫外線のライトには粘液のようなものが映し出され、機内の貨物室からは謎の巨大な棺桶と、線虫のような生物が発見される。一方ではマンハッタンの大富豪がその棺桶を手に入れる画策を始め、スパニッシュ・ハーレムではホロコーストの生存者である老人が事件のことを知り、再び「その時」がやってきたことを感じていた。そして棺桶を格納した倉庫には巨大な怪物が現われ、乗客の死体を置いた安置所では死体が動き出していた…というプロット。
いちおうヴァンパイアものらしいのだが、もっとモンスターパニック的な内容になっていて、犠牲者の喉を割いて血を吸い取る吸血鬼のような怪物が、線虫を使って仲間を増やしていくという展開になるみたい。ナチス・ドイツのときにもこの怪物が現われたらしく、ここらへんの設定は「ヘルボーイ」っぽいですな。
CDCの職員であるイーフリアムが何でも調査しすぎだろとか、大富豪の手配が用意周到すぎるだろといったパニック映画のクリーシェが少なくはないのですが、何かヤバそうな荷物がマンハッタンに運び出される展開はスリルがあってなかなか面白かったぞ。
出演者はあまり良く知らない人たちばかりで、ちょっとした脇役をショーン・アスティンが演じてるみたい。あとナレーションをランス・ヘンリクセンが担当していた。
当然ながらグロい描写も出てくるので、万人向けの作品ではないですが、次も観たいなと思わせるような作品。似たような内容の「Helix」よりも良い出来かと。
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