「Benvenuto Cellini」鑑賞

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ファウストの劫罰」に続いてテリー・ギリアムがイングリッシュ・ナショナル・オペラと組んで演出した、ベルリオーズの「ベンヴェヌート・チェッリーニ」がアルテによって映像が全編公開されていた。。ただしこちらはオランダのナショナル・オペラが演じたものみたい。

セリフ(歌)がみんなフランス語だし、字幕もないので仕方なしに対訳サイトをちらちら眺めながら鑑賞。結局話がよく分からなかったな。彫刻家のベンヴェヌート・チェッリーニが教皇に命じられて彫像を建造するはずが、町で飲んだくれて愛しの女性テレーザと乳繰り合ってて…というような話?
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前回の「ファウスト」は舞台設定をナチス政権下へと大胆に移し、ファウストに対するメフィストフェレスの誘惑とナチスの台頭がマッチしてすごく緊迫感のある演出になっていたが、今回はスラップスティック・コメディみたいになっていたな。ドタバタ動きながらもしっかりと声を出して歌う出演者たちは本当に素晴らしいものの、広場の道化師などはオペラというよりもシルク・ドゥ・ソレイユのようであった。

個人的に「ファウスト」はギリアムがここ20年くらいのあいだに手がけた作品のなかでもベストに入るものだと思っていて、最後のファウストの地獄堕ちの演出などは息をのむくらいに素晴らしかったけど、今回の出来はあれほどではないかな。つうか幕間をカットしても3時間ある映像を字幕無しでずっと観るのがしんどくて、ちょっとスキップしたのであまり大きなことは言えませんが。

前作ほどではないにしろ登場人物のファッションとかセットの演出はギリアムならではのものだし、ファンならチェックしても損はないだろう。映像もしばらくは公開されてるみたいだし。なお映像の冒頭にNHKの名前が出てくるのだけど、協賛とかしてるのかな?いずれBSなどで日本でも放送されることに期待。

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