「THE BASTARD EXECUTIONER」鑑賞

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こないだ終った「サンズ・オブ・アナーキー」に続く、カート・サッターによるFXのドラマ。

舞台となるのは14世紀初頭のウェールズ。エドワード1世によってイングランドに征服されたウェールズだったがその後のエドワード2世の
統治下では中央の支配力が弱まり、ウェールズ人たちの反乱を恐れた領主たちは住民への圧制を続けていた。かつてエドワード1世の騎士としてスコットランドでの無謀な闘いに送り込まれたウィルキン・ブラットルは、重傷を負ったものの神の奇跡を目にして生還し、戦いを放棄してウェールズの村で身重の妻とひっそり暮らしていた。しかし領主の重税に反発した村民たちに促された彼は徴税人たちを襲撃するものの、これが領主を激高させて村はすぐさま焼き討ちにあい、逃げたはずの妻も何者かに殺されてしまう。村に帰ってこの惨状を目にしたウィルキンは、放棄したはずの騎士時代の剣を手に取り、領主への復讐を誓うのであった…というプロット。

そして主人公が仲間たちをゲリラ戦を繰り広げ、領主の首を狙うという「ロビン・フッド」みたいな内容になるのかな…と思いきや、第1話の後半においてウィルキンは圧倒的多数をもって領主を待ち伏せし、彼を殺してしまうのであった。でもそのまま逃げ続けることはできないと悟った彼は、名前を偽って領主の城下町に入り込み(なぜ?)、そこで新しい領主の死刑執行人として働くことになってしまう。この時点で主人公の目的が全く不明になってしまうのだが、今後もっと話は明確になっていくのかな?

野心と陰謀がうごめく宮廷ドラマというよりも、「アナーキー」よろしく血と死体が飛び交う男のドラマといった内容。主人公のウィルキンを演じるリー・ジョーンズってあまり出演作が多くないようで、ほぼ新人なのかな?「アナーキー」に続けてサッターの妻であるケイティ・セガールが謎めいた呪術士役で出演していて、その従者をサッター自身が演じているほかは、あまり知られた役者は登場してないみたい。

歴史考証などがどれだけ正しいのかは分かりませんが、いちおう実際にあったウェールズ人の反乱をベースにしてるのかな?でも本国ではあまり評判がよろしくないようで、よほどの改善を試みないと「アナーキー」ほど長続きする作品にはならないでしょう。