「ターミネーター:ニュー・フェイト」鑑賞

なぜ原題は「ダーク・フェイト」なのに邦題は「ニュー・フェイト」なのか。まあいいや。感想をざっと書きますが、以下はネタバレがいろいろ含まれてます:

  • マッケンジー・デイビスは正義。これは最初に言っておく。
  • 冒頭から「T3」を全否定するような展開で、あーそこからやり直すのね、という感じ。
  • しかしその後の話はいつものパターンで、未来からターミネーターがやってきて、それをやっつけるために戦うというだけ。6作目ともなると流石に飽きてきますよ。
  • 前も書いたように個人的には「T1」原理主義者なので未来がコロコロ変わるのは感心しないのですが、今回はかなりご都合主義的で、「スカイネットが阻止された→新たな敵が現れた」「ジョン・コナーがいない→別のリーダーが登場する」というゴールポストを動かすようなものでは、サラ・コナーたちが戦ってる意味がないと思うんだけどね。「ターミネーター」シリーズがいかにマンネリ化しているのかを実感させられた2時間だった。
  • いや今回はジェームズ・キャメロンのもとに権利が戻ってきたとかで、密かには期待してたんですよ。それなりに新しい方向性を打ち出すんじゃないかと。そしたら過去の蒸し返しになっていたのが残念。シュワとリンダ・ハミルトンが出ているのは良いのだけど、肝心のストーリーがねえ。
  • やけにメキシコの移民問題に焦点を当てているのはキャメロンの趣味だろうか。でも実際の流れはデビッド・S・ゴイヤー風味で、あまり奥の深いものではなかったな。珍しく飛行戦なども出てきたけど、夜間のアクションシーンは見づらかったぞ。監督のティム・ミラーは「デッドプール」ではスタイリスティックなアクションが演出できたのに、これくらいの大作になるとちょっと経験不足なんだろうか。
  • ターミネーター作品としての要素はしっかり入っているものの、6作目にしてそんなベーシックなストーリーテリングをして誰が喜ぶのか、ということになると思う。
  • スタジオはこれをもってフランチャイズを再起動させたかったのだろうけど、逆に作品の限界を感じてしまう内容であった。もうこれにて「ターミネーター」シリーズは打ち止めにするのが皆のためだと思う。