
今週末の日本公開より少し先に観てしまいました。感想をざっと。以下はネタバレ注意。
・アメリカのごく普通の小さな町で、真夜中に一斉に17人の子供たちが行方不明になった事件を描いた内容で、ミステリーというよりもホラーの要素が多い。
・ストーリーは登場人物の名前がついた章に分けられていて、その人物の観点から話が語られ、事件の裏に一体何があったのかが徐々に明かされていく仕組み。こないだの「ハウス・オブ・ダイナマイト」なんかは、ミサイル着弾までの10数分間の過程が3回にもわたって繰り返し描かれたことで緊迫感が薄まったのが興醒めだったが、こちらは各人物のバックグラウンドを説明しつつ、事件に関する手がかりが少しづつ明らかになる過程に醍醐味あり。
・監督のザック・クレッガーは前作「バーバリアン」で、「民泊に来たらすでに謎の人物がそこにいた」というそそる設定を冒頭で打ち出しておきながら、話が進むにつれて凡庸なモンスターものに話が縮んでいったのが残念だったけど、今作では最後までテンションを緊迫したものにしている。まあテンションが高まりすぎて、物事の真相が明らかになったときにちょっとチートっぽい気になるかもしれないけど。
・カメラワークも前作に比べて上達しているんじゃないですか。なんかドリーズーム好きだな、という感じ。あと夜のシーンが多いので映像が暗いのは仕方ないか。
・出演はジョシュ・ブローリン、ジュリア・ガーナーなど。禁酒中のキャラクターが多いのは監督のアル中体験をもとにしているらしい。
普通によく出来た作品。あまり内容については語るべきではないので、ぜひ一見あれ。