「ギャラクシー・オブ・テラー/恐怖の惑星」鑑賞

ジェームズ・キャメロン関連の検索をしてて見つけた、ロジャー・コーマン先生が「エイリアン」を露骨にパクった1981年のSF映画。

未開の惑星で遭難した宇宙船を救助するため、もう1つの宇宙船とそのクルーが惑星に送り込まれるのだが、遭難した宇宙船に生存者はいなかった。さらに惑星上にピラミッド型の遺跡を発見したクルーは中の探索を試みるが、謎の怪物によってクルーが一人ずつ惨殺されていく…というようなプロットで、宇宙服を着たクルーが宇宙船を捜索するあたりは「エイリアン」そのまんま。そのプロダクション・デザインを担当していたキャメロンが後に「エイリアン2」を監督することになるのは興味深いな。

キャストにはフレディ・クルーガー以前のロバート・イングランドや「ブラボー火星人」のレイ・ウォルストンなんかがいてマニア心をくすぐるものの、みんな石のような演技しかしてないような。意外なのは当時「ハッピー・デイズ」でスターだったエリン・モーランがいることで、なんでこんなB級映画に出てるのかは不明。ロン・ハワードにそそのかされたんだろうか。

あと金髪のおねーちゃんがクルーにいて、巨大なイモ虫モンスターの触手によって服を剥がされて全裸になり、モンスターに襲われてしまうというサービスシーンがあるのですが、何故かウィキペディアではこのシーンについてやたら詳しく解説されていて、「これは日本のアダルトアニメにも影響を与えた」なんて書かれてるんだけど、そうか?そうなのか?

宇宙服や遺跡のデザインとかはよく出来ているし、視覚効果なんかも当時のB級映画としては凝っているんだけど、コーマン&キャメロンの前作「宇宙の七人」同様に、展開がひたすらダラついているのが残念なところ。当時は「スター・ウォーズ」という格好のお手本があるのに、どうしてこういうダウナー的なSF映画になってしまっているのか。モンスターの粗末な造形を隠すために画面はやたら暗いし、最後はモンスターとの決戦があるかと思いきや変に哲学的な話になって終わるし。

あまり観る価値のない作品だけど、のちに大ヒットを記録する監督も、最初はこういう作品からキャリアが始まったんだよ、ということは認識させてくれるか。

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