「LOOK AROUND YOU」シーズン2鑑賞


こないだシーズン1を観たBBCの科学番組コメディ「LOOK AROUND YOU」のシーズン2を観る。シーズン1が70年代の「NHK高校講座・化学」のパロディというノリだったのに対し、シーズン2は80年代版「ためしてガッテン」といった感じ。 今回は長さが10分から30分になったうえに4人の司会者が登場して、「スポーツ」や「食べ物」「コンピューター」といったテーマをこれまたシュールに扱っていく。例えばゴルフとテニスを合体させた新スポーツ「ゴニス」とか、檻から脱出を試みる高性能コンピューターなど、とにかくキテレツ極まりない科学的事実や発明がいろいろ紹介されていってえらく笑える。愛想のいい司会者が加わったことで、シーズン1のデッドパン的ユーモアがなくなってしまったのは残念だけど、司会者たちの言動やスタイルが実に80年代的で、まるで「NOT THE NINE O’CLOCK NEWS」(知ってる?)の失われたエピソードを観ているかのよう。しかし今だからこそ80年代をパロって笑ってられるけど、あと20年くらいしたら2006年の世界をパロった番組とかが出来るんでしょうか。

ちなみに各エピソードでは「今週の発明」としてこれまた奇想天外な発明品(オーケストラ演奏をする野菜とか、音を打ち消すスプレーとか)が登場するんだけど、最終エピソードは「特別生中継」と称してチャールズ皇太子がそれらの1つに最優秀賞を渡すイベントになっている。もちろんチャールズがこんなコメディに出演するわけないから、彼の映像はすべて「フォレスト・ガンプ」風にスーパーインポーズされ、セリフもすべて吹替えられて出演者と会話をするという実に凝ったトリックが使われている。しかも最後は嫉妬に駆られた発明者の1人に襲撃されるというオマケつき。日本じゃ皇太子の髪型をフォトショップしただけで雑誌の回収騒ぎになった例もあるわけで、こうしてお上をコケにできる番組なんてまず作られないだろうなあ。

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