「RUNNING WILDE」鑑賞


フォックスのシットコムはすべて「Arrested Development」と比較してしまう、なんてことを少し前に書きましたが、今年の新シリーズのなかでは理論的にはいちばん「AD」に近づきそうなのがこの「RUNNING WILDE」で、なんたってクリエイターが「AD」と同じミッチ・ハーウィッツだし、主演はウィル・アーネットだからね。おまけにデビッド・クロスもちょっと出てるぞ。しかしあくまでも理論の上の話で、実際のところは「AD」の再来ではないよな。といった感じだった。

ウィル・アーネット演じるスティーブ・ワイルドは石油会社の資産を受け継いだ大富豪だったが、そのボンボン暮らしが災いして世間一般の常識には疎く、その行いは傍若無人で、召使いなどのほかは友人もいないような状況だった。そんな彼が唯一心を開ける存在だったのが幼なじみのエミー(「フェリシティの青春」のケリ・ラッセル)だったが、そのエミーは環境保護の活動家となってボーイフレンドとともに娘をもうけ、アマゾンの奥地に暮らしていた。そしてスティーブが人徳者になったという話を聞いて一時帰国するものの、何も変わっていない彼を見て呆れてアマゾンに帰ろうとするものの、娘が戻るのを嫌がったことからスティーブのもとに滞在し、彼にまともな生き方を教えようとするのだった…というようなプロット。

こうして書くとコメディよりもドラマの要素が多いような気がしてきたな。とにかく第1話は悪い意味でいろいろ詰め込みすぎて、どういう方向に話を持っていきたいのかよく分からなかった。「AD」は個性的なキャラがたくさん出てきてドタバタを起こすのが非常に面白かったけど、この作品ではウィル・アーネットとケリ・ラッセルだけでどこまで話を抱えられるかは微妙なところだな。そもそもラッセルってコメディ向きの人じゃないような気がするけど。ラッセルの娘を演じる女の子も可愛いけどいまいち良く分からない存在になってるし。あとスティーブの隣人役に「LOOK AROUND YOU」のピーター・セラフィノウィッツが出ていたぞ。

「AD」と比べるのは酷としても、これから面白くなるのかどうなのか見極めが難しい作品かもしれない。ハーウィッツとアーネットは昨年「SIT DOWN, SHUT UP」という駄作を作っているだけに不安はあるのですが、でも面白くなりそうな要素もあるので今後に期待したいところです。

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