日本武道館での「宇宙戦争」の試写の中止は「単なる自意識過剰か。作品への自信のなさ」なんていってる記事があった。 スピルバーグやトム・クルーズの弁明をする気はさらさらないが、この記事に書かれてる「せりふのある人物以外はすべてボカシが入っている版、つまり完全な本編を見ずに字幕を付けさせられた」なんてことは知る限り5年以上前から大作映画に対して行われてることで、珍しいことでもなんでもない。海賊版の流出を防ぐために、日本語版制作において最低限必要な未完成の素材しか渡されないというわけだ。
ハリウッドにとって日本なんてのは、中国や台湾のような「海賊版天国」だと思われてるわけで、そこで世界初公開なんか大規模にやったらマズいだろう、と判断されて試写が中止になったというのが今回の真相ではないか。それを自意識過剰だの自信が無いだの、変に勘ぐられてもねえ。
でも最近あった「エピソード3」の流出(タイムコード付きの完全版)なんかを見てると、アジアでの海賊版流出を心配するよりも、身内の横流しに目を光らせたほうがいいんじゃないの、と思ってしまう。