「トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン 」鑑賞


実は前2作をまっとうに観てませんでして、マイケル・ベイの映画を観るのって「パール・ハーバー」以来になるのです。

観てて実感したのは、マイケル・ベイって根本的に「溜め」が作れない人だなということ。せいぜいアクションシーンにスローモーションをかけるくらいで、話の流れに緩急がつけられないから話が盛り上がるべきところで盛り上がらず、ただただ同じペースで話が進んでしまうんだよな。悪役のディセプティコンが「オートボットどもを地球から追い出せ!」と命じ、人類がそれにすぐ従ってオートボットを追放する一連の流れもさらっと描かれてるから違和感を感じてしまうし、このためオートボットが戻ってきたときも抑揚感がまるで感じられないのですよ。重要なキャラクターが裏切るシーンなんかもきちんとした前振り的な演出がされてないから、ものすごく唐突な印象があったし。こんな演出でもアクションシーンはまだ観てて飽きないところがあるものの、人間同士のドラマのシーンになったりすると目も当てられない状態になっていて、みんな大声で叫ぶだけで感情の盛り上がりなどが徹底的に欠けておりました。

そんな演出がされている出演者たちですが、主人公の小僧は奇声をあげているだけでカッコよさはまるでなし。ヒロインのクチビルオバケ(演技経験なし)は2度と映画に出るベきではないだろう。脇役にはフランシス・マクドーマンドやジョン・タトゥーロ、ジョン・マルコヴィッチ、ケン・チョンなどといったいい俳優を揃えてるのに、とても適当な演技しかしてないのが残念なところ。というかマルコヴィッチとチョンって出る意味なかったんじゃないか?あのストーリーに無縁なキャラクターがいなければ尺も20分くらいは削れたんじゃないかと。そして悪役を演じるマクドリーミーはいつ見ても殴りたくなる顔をしている。

こういう映画に大金がかけられて製作されるのって何かおかしいと思うよ。うーん。

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