「ZERO HOUR」鑑賞


「ER」のグリーン先生ことアンソニー・エドワーズ主演の新シリーズ。第1話の監督は「96時間」のピエール・モレル。

ニューヨークで雑誌の編集長をしているハンクは、時計店を営んでいる妻のレイラと幸せに暮らしていたが、レイラが古物市で謎めいた古い時計を入手したことで、彼女は国際的なテロリストに誘拐されてしまう。手がかりとなる時計を調べたハンクは中にあったダイヤモンドに古地図が刻まれていることを知り、そこに記されていた地点へと向かうものの、そこには第二次世界大戦のときから伝わる、彼の出生にまつわる秘密が隠されていたのだった…というようなプロット。

話の設定は「ダヴィンチ・コード」っぽくてナチスの陰謀とか薔薇十字団の秘密とかがてんこ盛りになっているものの、あまり真剣な展開にならず、あくまでも明快な冒険活劇といった感じ。「LOST」みたいに謎がズルズルと続く内容でもなく、1シーズンごとに謎が解決されていく展開になるらしい。原案者が「プリズン・ブレイク」の人だということで、まああれくらい単純明快な話になるのでしょう。

謎の設定も行き当たりばったりというか突っ込みどころが満載で、海外で出逢った謎の老人が英語ペラペラだったりする。レイラを誘拐したテロリストも敏腕と言われる割にはなんか仕事が雑だし、主人公がニューヨークからカナダに向かうあいだに助手たちがドイツに向かって先に目的地に着いてるのもちょっと違和感があったな。なお主人公は「フォーティアン・タイムズ」みたいな超常現象を扱った雑誌の編集長をやってるんだが、そんなニッチな雑誌のくせにニューヨークで広々としたオフィスを構え、しかも出張費は無尽蔵!出張申請いらずに航空券は正規料金!ってそんな羽振りの良い出版社が今どきあるんかい。

周囲の出来事に翻弄される気のいいハンクはグリーン先生そのまんまだが、アンソニー・エドワーズってあまり真剣な演技は似合わない人だよね。そんな彼の妻を誘拐するテロリストを「ゴースト・プロトコル」のミカエル・ニクヴィストが演じていた。あとは主人公の助手役のアディソン・ティムリンって子が結構可愛いな。

世界をまたにかけた冒険活劇、という意味ではすぐに打ち切られた「MISSING」よりは面白いし、それなりに続けば日本でも放送される可能性は高いと思うのですが、はてさて。

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