‘West Wing’ Actor John Spencer Dies at 58

「ザ・ホワイトハウス」こと「WEST WING」のレオ役で知られる俳優、ジョン・スペンサーが心臓発作で死去したとか。マーティン・シーン演じる大統領の参謀としていい感じを出していた役者だけに突然の他界が惜しまれる。 というか現在放送中のシーズンでは次期大統領選の真っ最中で、彼は民主党の副大統領候補という非常に重要な役を演じていたわけだが、今後の話の展開はどうなるんだろう。

「I’m Alan Partridge」 鑑賞

前から観たかったイギリスのコメディ番組「I’m Alan Partridge」のシーズン1全部をダラダラと観る。 奇抜なキャラクターを創作することで有名なコメディアン、スティーブ・クーガン(「24 Hour Party People」の人だよ)が演じる主人公アラン・パートリッジはBBCラジオのさえないDJ。彼は有名人気取りでカッコつけようとするものの、ひたすら失態と失言を繰り返して周囲の人々の気分を害していく…というのが各エピソードの大まかな流れ。その場の雰囲気など考えずにヤバい発言を連発するパートリッジの姿が抱腹絶倒ものなんだけど、この面白さはうまく文章じゃ表せないなあ。

気まずいシチュエーションを見せて笑いをとる、というスタイルは後の「The Office」に近いものがあると思う。こっちはラフ・トラックが入ってるぶん従来のコメディ番組に近いけどね。「Brass Eye」のクリストファー・モリスもちょこっと出演してた。こういうシュールなギャグで笑わせる番組ってのは、やっぱりイギリスが得意だなあ。アメリカには「Curb Your Enthusiasm」があるけど、あれもちょっと雰囲気が違うし。

最近では「80デイズ」みたいなハリウッドのガキ向け映画などに出演してるクーガンだけど、また毒のあるキャラクターを演じてほしいものです。

米パラマウント、ドリームワークス買収で合意

ロイターより。パラマウント自体はここ最近ろくなヒット映画がないはずなんだけど、親会社のバイアコムは金持ってんなあ。いろんな子会社からちまちまと利益を上げてんだろうか。 でもこれって、ドリームワークスの経営が成り立たなくなって安く売られたということなんだろう。アニメ部門なんて、ピクサーに対して露骨に質より数で勝負してたからね。ライブラリもそんなに多くなくて、唯一の強みはスピルバーグくらいだったし。前にちょっと仕事したことあるけど、映画スタジオというよりも弁護士事務所みたいな会社だったなあ。一方のパラマウントは、ひたすらリスクを削減することに力を入れる保険屋のようなところだし。

それで日本の配給関係とかはどうなるんだろう。角川が株主してるからあんま変わんないのかな。

ビデオiPodを狙え 米テレビが相次ぎ動画配信

ABCの次はNBCが参入かあ。かつては視聴率の王者だったNBCも、ここ最近は没落が激しかったので、起爆剤を求めてiTMSに番組提供を開始した、ということでしょうか。 んで肝心のコンテンツは、「名探偵モンク」や「ギャラクティカ」「THE OFFICE」といった現在放送中のシリーズをはじめ、「トゥナイト・ショー」のようなトーク番組、そして「ドラグネット」のようなクラシック番組もありと、なかなか充実している。「ナイトライダー」もありまっせ。いずれは「ロー&オーダー」の全エピソードが揃うような日が来るかも。SFファンなら「ギャラクティカ」のシリーズ版は必見ですよ。特にエピソード1である「33」がお勧め。

iTMSでの番組配信については、俳優組合なんかが二次使用料の相場が決まってないとして懸念を示していたはずだけど、こうした不安材料(当然違法ダウンロードも含む)があってもNBCが参加したというのは、やはりネットでの番組配信というのが魅力的なビジネスモデルになってきたということなんだろう。自分の仕事にも関わってくることなので、これからの発展が非常に興味あるところです。地上デジタルなんかよりも、IPTVのほうが視聴者数が多くなったりして。

「Star Wreck: In the Pirkinning」鑑賞

フィンランドのトレッキーが7年かけて製作した、「スター・トレック」のパロディ映画「Star Wreck: In the Pirkinning」をダウンロードして観る。 ここ最近のスタトレのファン映画は、コンピュータの性能が向上したことを反映して、「特撮は一流・演技は二流」なものが多いというのは前にもどっかで書いたけど、この作品も例にもれず出演者の演技が素人くさいかな。でも特撮は本当に目を見張るくらいの出来で、そこらへんのハリウッド映画に比べても遜色のないレベルになっているのが本当に凄い。エンタープライスAやDやEにディファイアントなんかが縦横無尽に飛び回るさまなんかは、「ファースト・コンタクト」の冒頭の先頭シーンなんかよりもカッコいいんじゃないだろうか。おまけに「バビロン5」のパロディも多分にやっていて、「トレック」対「B5」という、ファン映画ならではのアクション・シーンが満喫できる。

演技は素人くさいとはいえ、特撮の出来があまりにも素晴らしいことと、ストーリーが単なるパロディではなく、ちゃんと山場のあるものになっているため、観ていて意外と出演者に感情移入できる展開になってるのもいい。コメディはベタだし英文字幕の出来もイマイチだけど、それを差し引いても十分に楽しめる映画になっている。本当に特撮は凄いよ。

この作品は普通のコンピュータを使って、ごく僅かな予算でコツコツと製作されたらしい。予算の都合でセットも一切作らず、宇宙船の内部などは全部ブルースクリーン撮影なんだとか。そしていざネット上で公開されたら世界中からダウンロードが殺到して、何と史上最も多くの人に観られたフィンランド映画になってしまった。何か冗談みたいだけど本当の話。

この作品は権利的にはクリエイティブ・コモンズに属していて、公式サイトなどから無償でダウンロードできる。これも前に書いたけど、「スター・トレック」のような作品は、メジャー・スタジオが大金をかけて新作を製作するよりも、いっそファンに製作権を解放して、そこからロイヤリティをとるような仕組みにしたほうが効果的なんじゃないだろうか。ちょうどこの作品を観たあとにパラマウント主催のスター・トレックのイベントに足を運んだのだけど、遠い地方からわざわざやってくるようなファンの熱気を見てると、バーマン&ブラガなんかよりもずっとスタトレに誠実な作品を作ってくれそうな気がしてならないのです。