「BATTLESTAR GALACTICA」のパイロット版ミニ・シリーズのDVDをコメンタリー付きでダラダラ観る。製作総指揮が「スター・トレック」のライターであったロナルド・D・ムーアが務めていることは以前にも書いたが、「STは好きなんだけれども…」と断っておきながら、STで出来なかったこと(役者のアドリブとか)を意図的にこの作品に取り入れた、と語っているのが面白い。
作中で最強の兵器が光子魚雷などのハイテクなものではなく「核ミサイル」であるのもそのためらしい。ある意味でBSGはSTの対局に存在するシリーズであったわけか。
主演のエドワード・ジェームス・オルモスが、終盤間際にあるソバを食うシーンを真っ先にやりたがったというコメントには笑った。


ダニー・ボイル監督の最新作「MILLIONS」を観る。「トレインスポッティング」や「28日後」などのキワモノ的作品も撮っているボイルだが、今回の作品は非常にストレートで心暖まる家族向け映画になっている。
今さらながらダニエル・クロウズの「DAVID BORING」を読む。オルタネイティヴ系のコミックによくあるアンニュイの物語かと思ってたら全然違った。むしろミステリー仕立ての内容になっており、主人公がいつのまにか不可解な出来事に巻き込まれていくさまや、父親の描いたコミックを通じて彼の考えていたことを探ろうとする描写などはポール・オースターの小説に非常に似ているものを感じた。映画的な作品だという批評もあるようだけど、必ずしも多くないページ数でシンプルなスタイルをとりつつ、何層ものストーリーを重ね合わせていく技法はコミックならでのものだろう。2000年に出版されたものだが、細菌テロに怯える人々の姿が描かれているのも興味深い。