イラク戦争 開戦2周年

昼過ぎにダウンタウンに行ったら、イラク戦争の開戦2周年ということで中規模のデモが行われていた。カメラを持っていなかったので写真を撮ってこれなかったのが悔やまれる。

老若男女の参加したデモだったが、若者の数が多かったかな。暴力沙汰などはなかったはず。イラク戦争に表向きは出兵を拒否しているカナダだが、軍事の大部分がアメリカ軍と融合している関係上(NATOとか)、イラクやアフガニスタンに出向いているカナダ人の兵士もいるようだ。

最近はイラクで選挙が実施されたことなどを受け、ブッシュの行為は結局のところ正しかったと考える人が増えてきているようだ。しかしもともとは、ありもしない大量破壊兵器を口実に勝手に侵略をしかけ、国中をひっかきまわして再整理しようとしてるだけなんだから、それを賞賛するのはお門違いでしょう。

‘Spamalot’ Debuts to Broadway Laughter

先日も書いた「Monty Python’s Spamalot」がついにブロードウェイでデビューを果たした。会場にはモンティ・パイソンの面々が勢揃いしたとか。

チケットの売上は記録破りとまではいかなくとも非常に盛況で、あの「プロデューサー」並のヒットも狙えるだろうとか。そうなるとチケットの入手がかなり先まで困難になってくるわけで、ネット上で調べてみたところいい席では400ドル以上、一番後ろの席でも100ドルくらいの値がついてしまっている(しかも公式の販売サイトはサファリだと閲覧できない)。来月あたりにニューヨークへ行って観てこようかと思ったのに、この値段では諦めざるを得ないかもしれない。殺人ウサギのヌイグルミでも買っきて我慢しようか。

Mixed Reaction To New FCC Boss

国連大使に「国連なんか役立たずだ」と言った奴を任命したり、世界銀行のトップにイラク戦争で大赤字を出した奴を任命したりと、最近は実にラディカルな人選をしてるブッシュだが、FCC(米連邦通信委員会)のトップにケヴィン・マーティンを任命したことは業界の予想通りだったらしい。何せマーティンは妻とともにブッシュの忠実な腹心で、放送の倫理規制に積極的であり、従来は倫理規制が緩和(免除)されてきたケーブル局や衛星放送にも規制をもたらそうとしている人間なのだから。

ここ数年のあいだにアメリカでは倫理規制に抵触した放送局への罰金がウナギ上りになり、罰金の限度額もこないだ大幅に上がったばかりだが、マーティンの任命により、ブッシュの支持層であるキリスト教右派の放送局への締め付けはさらに勢いを増しそうだ。

こうしてアメリカのテレビはさらにつまらなくなっていくのですね。

地元の恥

「狭山事件」第2次再審請求、最高裁も棄却。俺の育った土地である埼玉県狭山市で1963年に起きた「狭山事件」で、犯人として誤認逮捕された石川一雄さんの特別抗告が棄却されたとか。

実家とは少し離れた地区での出来事だということもあり、恥ずかしながら大学生になって興味を抱くまで詳細を知らなかったのだが、これは部落差別や女子高生の(強姦?)殺人といった日本社会ではおおっぴらに議論できないような要素が絡んでいる非常に特異な事件である。身代金を取りに来た犯人(とされる人物)を逃してしまった警察が名誉回復にやっきになったこともあり、部落出身の石川さんがスケープゴートにされたというのが真相らしい。

実は石川さんの逮捕後も関係者の奇怪な死が相次いでいるのだが、被害者が農家の出身であり、農村特有の閉塞性が関連しているという説もある。また被害者の人間関係などをもとに真犯人を指摘するような書籍やホームページもあるが、あくまで推測の域を出ない。
ただ地元の人間からしてみると、一部の人々が挙げている陰謀説や黒幕説はちょっと誇張されすぎかな、という印象も抱く。部落解放同盟や暴力団がうごめいてるほど大きな土地ではないので。ちなみに石川さんが徒歩で被害者(自転車に乗っており、見知らぬ人に付いていくような性格ではなかった)を連れ回したとされるルートは、実際に通ってみるとかなりの距離があり、これだけでも警察の主張の信憑性は疑わしいと思う。

石川さんが「再審請求中の無期懲役囚としては、異例の仮出獄をし」とあるように、検察側も石川さんが無実であることは認識しているものの、この事件の再調査が行われると部落問題などの日本の暗部に日の目が当たってしまうことから、このまま「仮出獄させたんだから、とりあえず犯人のままでいてください」と物事をうやむやにしてしまいたい気持ちがあるのではないか。

現在の狭山はベッドタウンとして団地が立ち並ぶ土地になったが(堤義明のおヒザ元でもある)、その陰でひっそりと被差別部落や農村が残っている。数十年前のこととはいえ、市民を護るはずの警察がこのような誤認逮捕を行ったことは地元民にとって大きな恥である。この恥を消すためにも、石川さんの一刻も早い無罪証明が望まれる。

アメコミ映画ニュース

ハリウッドでは相変わらずアメコミの映画化が盛んなようだが、ワーナーの「ワンダー・ウーマン」の脚本&監督が「聖少女バフィー」のジョス・ウィードンに決定したらしい。短命に終わったシリーズ「FIREFLY」の映画版「SERENITY」を現在作ってるはずだから、そのあとに取りかかるのだろう。スーパーヒーローの映画はまだしも、スーパーヒロインの映画ってどれだけ需要があるのか不明だけど、アメコミのライターでもあるウィードンなら結構いいものが作れるかもしれない。

んで「Xメン3」の監督が、ガイ・リッチーの一連の映画のプロデューサーであり、監督デビュー作「LAYER CAKE」がそろそろ公開されるマシュー・ヴォーンに決定したらしい。監督としての技量は未知数だが、個人的にはストーリーが「ダーク・フェニックス・サーガ」を下敷きにするのかが気になる。俺あの話は嫌いなんだが…。

「Xメン」の1と2を監督したブライアン・シンガーは現在「スーパーマン」を撮影中。ケヴィン・スペイシーがレックス・ルーサーでヒュー・ローリーがペリー・ホワイトをそれぞれ演じるというのが渋い。

そして「シン・シティ」の新トレーラーが公開されてた。あれって映画化は無理な作品だと思うのだけど、どんな出来になるのだろう。