就職の電話のかけ方講座

就職センターでまたワークショップに参加する。本来ならば「移民」とか「難民」の肩書きを持つ人が参加するべきワークショップに、ワーキング「ホリデー」で来ている人間が参加するのは何となくバツが悪いのだけれども、タダだし非常に役立つのでまあ許してもらおう。

今回のテーマは「就職用の電話のかけ方」で、これはてっきり「求人欄を見て、人事部に電話をかける際のマナー講座」みたいなものかな、と思ってたら全然違った。なんとカナダには「求人欄などに掲載されていないけれども空いている職」が求人欄に掲載されている職の3〜4倍近くあり(「隠された市場」と云うのだそうな)、その職を得るためにマネージャーに電話して、「仕事は何かないですか」とたずねるのが就職のコツらしい。しかも求職のテクニックとして「受付係や人事部をうまくかわして、マネージャーに直接電話しろ」と教えられたのには驚いた。日本でどこかの課長とか部長に電話して「すんません、仕事ありませんか」と聞いたらふつう門前払いをくらわされるか、ブラックリストに載せられるよな。この他にも「同業種の会社でどこか人を探してるところがないか聞け」とか「直接会ってもらえるように頼め」など、なかなか興味深いテクニックを教えてもらえた講座だった。

これに限らず、とりあえず何かあったら人に尋ねる、というのがカナダの流儀らしいことが何となく分かってきた。そうなると英語が流暢に話せないことは最大のデメリットになるわけで、今後のことを考えると不安になってくる次第である。

ブッシュ当選後にブッシュ風刺映画を見る

何となく嫌な予感がしながら目を覚ますと、隣国アメリカではブッシュが当選していた。CNNによると、アメリカ人にとって投票の最大のポイントは「モラルの問題」だったらしい。もちろんこの場合のモラルというのはキリスト教右派のそれなんだけど、ろくでもない経済やろくでもない戦争よりもモラルの問題を気にする国民性って何なんだろう。アメリカのリベラル層がカナダへ移民するんじゃないか、というジョークがここ数日話題になっていたが、いずれ本当になる日が来るかもしれない。

家の近くにある映画館へ、ジョン・セイルズの「SILVER CITY」を観に行く。いわゆる2番館なのだけど、1930年代に建てられたというその建物は外見も内装も当時の雰囲気がそのまま残っていて、中には古めかしい映写機が飾られていたりもする、とてもアットホームな映画館だった。座席数も比較的多く、東銀座の東劇になんとなく似ている気がする。ただ数年前にDTSサウンドシステムを入れたらしいが、あまり音響は良くなかった。

映画自体はクリス・クーパー演じるコロラドの悪徳議員(明らかにブッシュがモデル)を中心とした風刺映画…かと思っていたら、ダニー・ヒューストン演じる調査員が主人公の、「チャイナタウン」のようなミステリー色の強い作品だった。ティム・ロスにリチャード・ドレイファス、ソーラ・バーチなどキャストが豪華なのはいいけど、男性陣がみんなくぐもった声でベラベラ喋るような連中ばかりなので何を言ってるのか聞きづらく、ただでさえ複雑なプロットがさらに分からなくなっていたのは残念。エンディングはなかなか皮肉が痛烈で面白かったけど。

ちなみによく考えてみたら、ジョン・セイルズの映画って「フィオナの海」しか観たことがなかったんだよな。

履歴書の書き方講座

昨日SINを請求しにいった役所の隣の施設で見つけたパンフレットに、移民の就職補助用のワークショップの紹介があったので午後に行ってみようとする。しかし今日は家に掃除の人が来るからということで、天気が最悪なのに早朝から家を出ないといけないのだった。そのためダウンタウンのカフェなどで時間をつぶすはめに。昼食はチャイナタウンにあるビュッフェスタイルの食堂でとる。4品で3.5ドルという破格の安さなのだが、どことなく怪しげな料理であったりもする。

やっと午後になって就職センターに行き履歴書のワークショップに参加。他の生徒はカナダ人のオバサンと1ヵ月に中国から来たという元教師だけだった。履歴書のスタイルや、何を記載すればいいのかなどについてみっちり教わる。英文履歴書は日本のもの以上に自分をいかに書面でアピールできるかがポイントになるわけだが、それを理解するうえでは非常にためになるワークショップだった。個人的には以前の職場で何の肩書きも持っていなかったことと、リファレンス(前の職場からの推薦状)を(英語で)書いてくれそうな人が誰もいないっというのが、とても不利なポイントになりそうな気がする。まあそれ以前に英語力を鍛えないといけないんだが。

SINナンバー

カナダで働いて、給料をもらうときに必要になってくるSIN(Social Security Number)という社会保険番号を請求するために役所へ行く。ワーキングホリデーのビザを見せただけで、手続きはすぐ終わった。日本と違ってこちらは戸籍謄本とか住民票とかがないから、役所の手続きも簡単に済むのがいいよなあ。番号の発行には数週間かかるらしいが、一応これで正式に働けるようになったわけで、もう部屋でゴロゴロしてるわけにもいかなくなったわけだ(別にゴロゴロしてないが)。
そのあとは大家に連れられて郊外の熱帯魚ショップへ行く。これは彼の趣味の1つで、家にも数匹の熱帯魚が飼われている。店の概要は日本にあるようなのとあまり変わらないが、全長1メートルくらいのサメがいた。金魚やコイもこちらではそれなりに人気があるらしい。

それからいったん部屋にもどり、今度は最寄りの図書館へ登録にいく。住所を証明できるもの(自分宛に送った手紙でOK)と身分証明ですぐ登録できた。あまり大きな図書館ではなかったけれども、コンピュータ関連の専門的な書籍が多かったような気がする。ウェブ上で簡単に検索・予約ができるので今度試してみよう。

ハロウィーンがやってきた

ハロウィーンということで、隣人のオヤジを手伝うことになる。
仮装した子供たちが家にやってくるので、こちらは怪物のマスクをかぶりながらお菓子を配ったりするわけだ。こうした伝統的な(?)ハロウィーンは初めてなのでなかなか楽しい。隣人たちとも仲良くなれるいい機会だった。街の中心部と違って、今いる所はもっとコミュニティー意識の強い所なので、和気あいあいとしてるのがいいんじゃないでしょうか。