それなりによく寝たんで昨日の疲れもとれ、気分を一新してニューヨークに来た一番の目的であるMOMAに向かう。街中を歩くとすぐ分かるが、ニューヨークはやはりトロントなんかと全然違う。観光客が多いのは当然ながら、建物のデザインに歴史が感じられるというか、雰囲気が全然違うんだよなあ。トロントの住人がお互いに優しいのに対し、ここだと皆がよそよそしい(というか、誰も英語を話さない)というのはデメリットかもしれないが。 そして新生MOMA。5階くらいあってとにかくデカい。最初の2階は結構モダン/アバンギャルドなデザインの芸術品が飾ってあり、デザインの優れた工業製品とか家具なども飾ってあった。iBookとか。その上はピカソやセザンヌなどの絵が飾ってある。ピカソとかゴッホの絵って、見慣れてるようで現物をじかに見るとかなり良いのでございます。でもマイク・ケリーとかレイモンド・ペティボンとか新しめのアーティストの作品は飾ってなく、せいぜいロバート・クラムの本が売ってたくらい。アメコミのアーティストがもっと美術館とかに認められてもいいと思うんだがなあ。


「麻薬の売人は大金を得てるはずなのに、なぜ親と一緒の家に住んでいるのか?」とか「水泳プールと銃はどちらが危険か?」といった日常の素朴な(?)疑問を斬新な視点から解説し、その裏にひそむ社会性や経済力の意外な真実を解説して話題になっている本「FREAKONOMICS」を書店でパラパラ読む。 「犯罪率が減ったのは胎児中絶が認可されたからではないか?」という部分がアメリカで論争を呼び(ろくでもない環境で育つ子供が減った、という論旨らしい)、これを書いてる段階ではアマゾンで売上第3位のベストセラーになってる本だが、第1章の題が「学校教師と相撲力士の共通点は何か?」だったのには驚いた。