ペイヴメント再結成

10年ぶり。彼らって解散したんじゃなくて活動休止したっていうことなんだったっけ?いつの間にかベースの人はソニック・ユースに入ってたりするし。

世間的にはスティーブン・マルクマスとその仲間たちと見なされていて、確かにその通りなんだけど、初期の頃はギャリー・ヤングというオッサンがドラムを叩いておりまして、音楽的貢献はゼロ(もしくはマイナス)な人だったんだけど、ライブでの彼ははもう凄かったのでありますよ。野菜でドラム叩いたり、曲の途中でもステージ上をウロウロしたり(ペイヴメントにはドラマーが2人いる)、突然逆立ちしたり。あれは強烈だったなあ。ライヴのあとも外に出てきて皆と気さくに話してくれて、そのときにもらったサイン(落書き?)は今でも部屋の片隅に飾ってあります。

彼が他のメンバーとソリが合わずに脱退したあとのライヴも観に行ったけど、音楽的には上達していたものの普通のバンドのライヴになっていた。今回の再結成でもギャリーは参加してないようなのが残念なところです。

パブリック・イメージ・リミテッド再始動

だってさ。俺は「フラワーズ・オブ・ロマンス」があまり好きではないので「最初の2枚」な人なのですが、さすがにキース・レヴィンとかジャー・ウォブルとかはPiLに戻ってこないよなあ。あの2人は90年代にどこかのフェスティバルで共演したらしいけど、その晩にさっそく金のことでウォブルが文句を言ってきたとレヴィンが述べてたような。どんな記事を読んでもジャー・ウォブルはものすごく性格が悪いという印象を受けるのですが、もはやそれが彼のキャラクターになってしまったので憎めないのも事実である。むしろレヴィンは最近何をしているのやら。たまに公式サイトを覗くとデザインがいろいろ変わってたりするんだけど、具体的に何をしているのかは分からず…。「Public Image」での彼のギターを聴いたときは衝撃的であった。90年代のインディーズバンドが作ろうとしていた音をすでに会得していたような感じがあって。

とりあえず再始動には期待しないでおきます。

ルー・バーロウのドキュメンタリー

ルー・バーロウって俺がダイナソーJr.聴き始めたころには既に脱退していて、そのあと結成したセバドーとかフォーク・インプロージョンとかはざっと聴いたくらいで必ずしもファンというわけではないのですが(ちなみに再結成したダイナソーの新譜は良いらしいな)、彼の新作の発売にあわせた30分ほどのドキュメンタリーがウェブ上で公開されてたので観てみる。

バーロウの日常生活と曲作りの過程が彼自身によって淡々と語られていく内容になっていて、朝から地下室に閉じこもって変な音をたてている中年男の姿を観て楽しいと思うかどうかは人次第だろうな。アナログ機器が満載の地下室でフィードバックを作りながら「これで僕は20%くらい難聴になった」なんて言ってるけど、耳栓とか使えよ!バーロウの他にもメルヴィンズのドラマーとか、いろいろ変な人が出てくるぞ。

俺も大音量が出せる地下室とか欲しいなあ。

知られざる名曲たち

バンドのファンやメンバー自身たちから「邪道」扱いされて、ひどい時には公式のディスコグラフィから外されたりするようなアルバムが世の中には存在したりするのですが、そういうアルバムでも実は優れた曲が隠されてたりするもので、最近はYoutubeなどによってそうした名曲に陽の目があたる可能性が高くなってきたのであります。というわけで俺が隠れた名曲だと思うものをいくつか紹介しよう:

まずは序の口。ザ・ポーグスのシェーン・マクゴーワンが酒でヘロヘロになって脱退してた頃の「Tuesday Morning」という曲。これはそこそこヒットしてたような。俺この曲もスパイダー・ステイシーのボーカルも好きだけど、やはりポーグスはシェーンがいないと気の抜けたビールみたいにしっくりこないすね。あれだけの歌詞を書ける人はそういないすよ。最近は「ザ・ワイヤー」つながりで「The Body of an American」をよく聴いてます。

次は90年代初頭にイアン・マカロックが脱退したあとのエコー&ザ・バニーメンが作った「Reverberation」というアルバムからの「Enlighten Me」という曲。マカロックが戻ってきた今となっては「何であんなアルバム作ったの?」と思わざるを得ないが、これはこれで結構いい曲。当時はこういうサイケ・ロックが流行ってたんだよな。

同様にボーカルが一時交代したバンドとしてはアイアン・メイデンとかモトリー・クルーとかもあるけど興味ないので却下。逆にボーカルが残った例がこの曲:

ザ・クラッシュからトッパー・ヒードンとミック・ジョーンズをクビにしたジョー・ストラマーとポール・シムノンが作った「Cut The Crap」はファンから無視されてるアルバムで、ストラマー自身もこのアルバムについては多くを語らなかったけど、この「This Is England」は意外と名曲だと思う。というか今となってはストラマーのボーカルがのってる曲はすべて名曲に聴こえる。

あとはマッドネスのメンバー数人が再結成して”The Madness”名義で作ったアルバムも探したんだが見つからなかったよ。ヒュー・コーンウェル脱退後のストラングラーズとかも実はいい曲があったりして。リック・オケイセック抜きのカーズの再結成アルバムはヒドかったらしいですが。

最近のワールド・パーティー


名曲「プット・ザ・メッセージ・イン・ザ・ボックス」の素晴らしいアレンジ。ワールド・パーティーって実は俺が初めてライブを観に行ったバンドでして、結構思い入れがあるのです。もう20年近く前になるけど、アンコールでベーシストが「ジギー・スターダスト」を歌ったことなんかは鮮烈に覚えてたりする。

カール・ウォリンジャー(ウォーターボーイズのキーボードやってた人だよ)は2000年ころに脳動脈瘤を患ってたらしいが、この動画(2006年撮影)を見る限りでは無事に回復しているようで何よりです。

“メッセージを箱に入れて/箱を車に積み込もう/そして世界中を走るんだ/メッセージが聴かれるまで”