「FATHER TED」全エピソード鑑賞

「ハリー・ポッター」とか「キング・コング」とか、観たい映画がいっぱいあるんだけど、入場料に1800円も払うのがバカらしくて、日本に帰ってきてからは映画館にまだ足を運んでないのです。カナダじゃ500円以下で新作映画が観れてたからね。 んでもって最近は何故かイギリスのシットコムを山ほど入手して観てるわけですが、1ヶ月くらい前から観はじめた「ファーザー・テッド」を今日やっと全エピソード鑑賞した。これはアイルランドの架空の離れ小島「クラギー・アイランド」が舞台のコメディで、根は正直なんだけど意外と俗物な神父のテッドを主人公に、彼の同僚でひたすらボケをかますドゥーガルと、白痴気味で「酒!女!」としか叫ばないジャック、および彼らの住む家を管理するミセス・ドイルの4人が起こすドタバタがとにかく面白いのなんのって。

どちらかといえば前衛的な笑いをとっていた「THE OFFICE」や「I’M ALAN PARTRIDGE」に比べて、伝統的なシットコムの雰囲気が強いシリーズだけど、ジョークのテーマやタイミングが実に絶妙で、もう抱腹絶倒ものなのだ。個人的には、ブリティッシュ・コメディの金字塔「フォルティー・タワーズ」をも凌ぐ作品だと思う。テッドを演じるダーモット・モーガンが、最終回の収録直後に心臓発作で他界したことが本当に悔やまれる。

ジョークの大半はアイルランドの田舎性およびカソリックを風刺しているものの、あまり嫌みにならずにストレートに笑いをとってることが面白さの秘訣だろう。このシリーズが放送されてたときにアイルランドに住んでたけど、カソリックを侮辱してるなんて感じる人はいなくて、多大な人気を集めてましたぜ。
一般的にはユーロビジョン・ソング・コンテストにテッドが出場するエピソードが一番人気があるみたいだけど、中国系移民とのトラブルの話とか、バアさんたちに家を包囲されるゾンビ映画のパロディの話とかも非常に面白かった。

日本でもNHKとかが放送すれば人気が出ると思うんだが。どこかの局で放送しないかなあ。

ベッカム、人気TVで俳優に朝鮮

スポーツ報知より。
<引用>ベッカム、人気TVで俳優に朝鮮ベッカムが俳優に転向!? 26日付英大衆紙デイリー・スターは、ベッカムが英国営放送(BBC)で放送中の人気テレビ番組「ドクター・フー」に出演することが決定したと伝えた。この番組はオリジナルが1960年代に放送され、英国で一大ブームとなったSFドラマのリメーク版。ベッカムがこの番組の大ファンと聞いた脚本家のラッセル・T・ディビス氏(42)が、ゲスト出演を実現させたという。来年1月に始まる新シリーズの中のどこかで出演。役柄は現在のところ不明だが、ベッカムの役者ぶりが見られることになった。<引用>

「俳優に朝鮮」って…すごい誤字だ。ワザとやってんのかな。朝鮮関係のニュースって目につくだろうから。しかも今やってるシリーズは「リメーク版」でも何でもなく、60年代から80年代までやってたシリーズの、れっきとした「続き」だよバカ。ドクターは13の命を持っているという設定なので、主人公の役者が変わってもストーリーが続けられるのだ。ちなみについこないだ、新ドクターの登場するクリスマス特番がイギリスで放送されたとか。新しくドクターを演じるのは34歳のデビッド・テナント。若いなあ。以前にも5代目ドクターをピーター・デイビソンが30歳で演じた例があるし、それはそれで結構なんだけど、やはりドクターは「変なオヤジ」というキャラクターが似合うと思うのです。

*(追記)19:00の時点ではさすがに誤字が直ってました。

SCI FI Inside: Battlestar Galactica


そろそろ第2シーズンの後半が開始される「Battlestar Galactica」の、今までのあらすじを紹介してくれる番組「SCI FI Inside: Battlestar Galactica」が US版iTMSから無料ダウンロードできるようになっている(要アカウント)。ミニ・シリーズおよびシーズン1&2の複雑なストーリー展開をざっと説明してくれるので、これから「BSG」を観てみようという人には便利な番組かもしれない。ただしネタバレが山ほど含まれてるので注意。 ちなみに「タイム」誌が選んだ今年のナンバー1番組も「BSG」だとか。SF番組がここまで高く評価されるのは異例のことだろう。まあ出来が非常にいいシリーズだからね。日本じゃ放送しないのかなあ。オリジナルの「宇宙空母ギャラクティカ」がとってもダメな作品だったので、どうしてもネガティヴなイメージが付きまとうかもしれないけど、ぜひ日本でも人気が出てほしいシリーズなのです。

ただし各エピソードの異様なテンションの高さが逆に災いして、シリーズがあんまり長続きするとストーリーが結構たるんでくる恐れがあるのも確かだろう。シーズン2にも、シーズン1に比べればちょっと不必要な話の展開がいくつかあったと思う。来年はじめからシーズン2の残りが10話くらい放送され、そのあとはシーズン3の製作が既に決まってるのだけど、あまりにも話が暗く複雑になっていくものだから、とっとと最終回を観たいような気にもなってしまうのです。

「フューチャラマ」復活か?

これもまたこないだの「ウォッチメン映画化」とおなじくらい長く続くウワサだけど、「フーチャラマ」の復活の可能性が高まっているらしい。少なくとも原作者のマット・グレーニングとプロデューサーのデビッド・コーエンは希望を捨ててないそうな。 これは「フーチャラマ」のDVDの売り上げと、アダルト・スイムなんかでの再放送の視聴率が好調なため、同じく打ち切られてから復活した「Family Guy」のようなことが起きるのではないか、という希望的観測によるものらしい。シリーズ再開だけでなく、DVDムービーの可能性も無くはないらしい。

ただし重要なのは、「シンプソンズ」や「Family Guy」と違って「フューチャラマ」はグレーニングが製作総指揮の権利(あるいはそれに準じたもの)を保持しているため、放送局であるフォックスが得る利益は「シンプソンズ」なんかに比べて低いという点だろう。だから凡作「マルコム・イン・ザ・ミドル」なんかに比べて「フーチャラマ」はフォックスに冷遇を受けてたわけで、これを考慮すると「Family Guy」よりも復活のチャンスは薄いのかもしれない。

フォックスって出来のいいシリーズをすぐに打ち切ることで悪名高いけど、今シーズンで打ち切りがほぼ確定している「Arrested Development」も、もしかしたらケーブル局のShowtimeで続くかもという噂があるらしい。観てくれる視聴者がせっかくいるんだから、視聴率が低いからってすぐ打ち切らなくてもいいのにねえ。

「EXTRAS」鑑賞

英国BBCの大傑作コメディ「THE OFFICE」で一躍有名になったリッキー・ジャーヴェイス&スティーブン・マーチャントの新シリーズ「EXTRAS」のシーズン1を鑑賞する。 タイトルから分かるように映画のエキストラの世界を舞台にしたシリーズで、ジャーヴェイスが演じる主人公アンディは役者になることに憧れて、銀行員の職を捨ててまで映画界に入ったものの、エキストラばかりやらされて一行の台詞もろくにもらえない毎日を送っている。彼はどうにかして大きな役をもらおうとプロデューサーやスターに接近するものの、逆にトラブルを招いてしまう…というのが各エピソードの大まかな内容。これに彼のエキストラ仲間で、いつも撮影現場でいい男を見つけようとするマギーという女性の話が絡んでくる。

アンディとマギーの他にも、マーチャント演じるひたすら無能なエージェントとか、アンディのライバルなんかが準レギュラーとして登場するけど、「THE OFFICE」に比べるとレギュラー同士のやりとりの面白さは少ないかな。その代わり毎回、撮影中の映画のスターや監督役としてベン・スティラーやサミュエル・L・ジャクソンなんかがゲスト出演して、本人の役を奇妙に演じるのがシリーズの大きな特徴になっている。尼さんの格好をしてテレフォン・セックスを教示したがるケイト・ウィンスレットとか、企画中の映画のプロット(自分が超能力者で、周りの女性の服がすべてずり落ちてしまう、という滅茶苦茶なもの)を真面目に語るパトリック・スチュワートの姿が面白いのなんのって。特にスチュワートは「スタートレックTNG」までネタにするものだから、俺の頭の中ではピカード艦長のイメージがガラガラと崩れていきましたよ。

ラフ・トラックがなくて、気まずいシチュエーションで笑いをとるスタイルなんかは「THE OFFICE」と同じなんだけど、主人公のアンディはデビッド・ブレントよりもずっと地に足のついたキャラクターだし、役をもらえないエキストラたちの苦労とか、人気の盛りを過ぎたスター(特にイギリスのローカルな有名人)の悲哀なんかがストーリーに含まれていて、意外にもドラマ色が強い内容になっている。「THE OFFICE」がドラマのあるコメディだったとしたら、こっちはコメディのあるドラマといった感じかな。自分もエキストラをしたことがあるので、主人公たちにはちょっと共感してしうまうのです。

どうしても「THE OFFICE」と比較すると劣っているように感じられる「EXTRAS」だけど、「THE OFFICE」もシーズン2およびクリスマス・スペシャルがあったからこそ、あそこまで素晴らしいシリーズになったわけだし、とりあえずシーズン2が始まったらまた観てみよう。ちなみに今度はマドンナやブラッド・ピットが出演をウワサされているとか。