EXTERMINATE!! EXTERMINATE!!


昨夜放送された「ドクター・フー」に、ドクターの長年の宿敵であるダーレク(写真上)が出演していた。ああ懐かしい。以前のエピソードみたいに何体も登場して惑星を征服する、といった内容ではなく、地球にただ1体残されたダーレクが自分の存在意義を問う、みたいな感じになってたのは物足りないが、まあ第2シーズンにも登場するらしいのでよしとしよう。 ダーレクといえばその脚のないデザインから、「宇宙最強の種族のくせに階段を上れない」と何十年もバカにされてきたものの、昨夜の話では空中浮遊などという新手の技を見せつけてくれたのであります。なお個人的にはドクターの宿敵といえばダーレクよりもサイバーメンのほうが好きなのだけど、そのサイバーメンもちょっとだけ登場したのが嬉しかった。

ちなみにこの新「ドクター・フー」、イギリスのSFドラマながら特撮が意外なほどしっかりしていて見応えがある。カナダを含む海外への販売をふまえたうえでそれなりの製作費をかけてるのだろうけど、かつてのチープな「ドクター・フー」とは大違いだ。

「アルジェの戦い」鑑賞

ジッロ・ポンテコルヴォ監督の疑似ドキュメンタリー映画「アルジェの戦い」(1965)をDVDで観る。傑作だという話は聞いていたものの、ここまで衝撃的な作品だとは思わなかった。 作品の内容は1950年代後半における、アルジェリアのフランスからの独立抗争を扱ったもの。祖国独立のために女性や子供を使ってまで爆弾テロをしかける抵抗組織や、それに対し拷問や無差別攻撃も厭わずに抵抗運動を潰そうとするフランス側の姿を、モノクロの強烈な描写で映し出していく。決して扇動的な内容ではないものの、全体的に抵抗組織よりの視点をもった作品になっていて、祖国を占領された人々がテロに走るさまや、抵抗組織の仕組みなどが観ていてよく理解できる。2003年にもイラクの抵抗組織を理解するための教材として、実際にアメリカの国防総省で試写が行われたらしい。それほど真実味の感じられる作品なのだ。

最近では疑似ドキュメンタリーというと「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」とか「ブラディ・サンデー」のようにカメラがひたすらグラグラ揺れるスタイルがかなり一般的になってきたが、必ずしもそんなスタイルをとらなくても、まるで記録映像を観ているかのような雰囲気を味わえることを、この作品は如実に証明していると思う。登場人物の心理描写を確実にとらえた撮影や編集にエンニオ・モリコーネの抑え気味ながら効果的な音楽が加わり、爆弾テロに至るまでの一連のシーンなどはハンパじゃない緊迫感に満ちた内容になっている。

50年近く前の出来事を扱った作品だが、その内容の多くが現在のイラク戦争とダブっていることには驚かされる。記者団の前では明確には認めないものの、情報を得るために抵抗組織のメンバーを拷問することを承認しているフランス軍の指揮官など、今のアメリカ軍そのままではないか。その指揮官が第二次世界大戦では対ナチのレジスタンスに加わっていた、というのも皮肉な話である。

歴史は繰り返すというけれど、状況は繰り返されるのに解決法が未だ見つかっていないのが問題なんだよなあ。

DCコミックス 新ロゴ

「スーパーマン」や「バットマン」の出版元であるDCコミックスのロゴが約30年ぶりに新調されることになるらしい(右図参照)。そんなに悪いデザインじゃないとは思うけど、20年以上も以前のロゴに親しんできた身としてはなんとなく寂しいものを感じる。 俺がDCと出会ったのは、子供の頃に住んでたイギリスのケンブリッジにあるマーケットの古本屋でコミックを漁ってたのがきっかけだった。当時はたしかマーヴェルはマーヴェルUKを運営してたはずだからマーヴェルのコミックの方が比較的入手しやすかったものの、そのどれもが白黒のリプリント版で、オリジナルのエピソードがコマ切りにされてダイジェスト版にされているような、お世辞にも出来のいいものだとは子供心にも思えなかった(但しリー&カービィの「ファンタスティック・フォー」のポケットブック版は今でも俺の宝物である。カービィのアートは白黒のほうが映えると思う)。

それに比べ、DCのコミックはすべてがアメリカからの輸入品であったから、全ページが彩色され、大抵の場合はストーリーが1冊で完結してたから、英語が分からなくてもアートを見てるだけで話が理解できたのだった。こうして俺のDCびいきは幼少時に「刷り込み」が行われ、現在にまで続いてるのだ。あと90年代初頭にあったバブル期にDCはマーヴェルほどアコギな商売をしなかったことや、イギリスの才能あるライターたちが大人向けの「ヴァーティゴ」レーベルで活躍してることなども関係してるかな。

新ロゴのもとで、これからもいい作品を出してってください。

誕生日です

ダラダラと生きてきたら31歳の誕生日を迎えてしまった。
自分が30代であるということを1年かけてやっと自覚したような気がする。
今年は海外にいることもあり、とりあえず1人で誕生日を迎えてます。
毎年そうだけど。 まあ普通に生きてれば年はとるもんだし、31になったからって物事が大きく変わるもんでもないか。
幸か不幸か、結婚願望やマイホーム願望なんてのは全然ないので、自分にとって楽しいことやってればそれでいいかな、と思います。

ただカナダでのんびり暮らして、映画を観にいったり、家でDVDを観てんのはそれなりに楽しいのだけど、このまま長居するわけにもいかないので、来月にでも日本へ帰国する予定です。

よって何かいい仕事を知ってる人がいたら、非公開でコメント欄に書いておいてくださいませ。自分は一応映像/放送業界の出身で、権利交渉・営業・制作の一通りの知識はあります。
人に言わせると協調性に欠ける性格だそうです。