「プラスチックマン」 パイロット版鑑賞


米カートゥーン・ネットワークが発注したとされる、アニメ版「プラスチックマン」のパイロット映像がユーチューブに流出してたのでさっそく観てみる。

ジャック・コールの原作のスラップスティックさが出ていて、なかなかよい出来。10分くらいの長さなので、ダレずにテンポの速い展開になっているのもいい。後半のドタバタさは「レン&スティンピー」(さらには杉浦茂のマンガ)を彷彿とさせるところがあるかな。唯一の難点は、プラスチックマンの上司のオヤジがなんか面白くないところか。原作通りにウージー・ウィンクスを出せばいいのに。そういえばワショウスキー兄弟もむかし映画化する予定で脚本を書いてたんだよね。

こないだの傑作「AMAZING SCREW-ON HEAD」もそうだったけど、こうしたパイロット版はいつになったらシリーズ化が始まるんだろう。

デビッド・ブレント、マイクロソフト社員に語る

こないだポッドキャストの第3シーズンが始まった(相変わらず有料…)リッキー・ジャーヴェイスだが、なんか「THE OFFICE」のデビッド・ブレントに扮してスティーブン・マーチャントと一緒に、3年前にマイクロソフトの社員教育用ビデオに出演してたそうな。

久しぶりにブレントの愉快な姿が見れる…と思ってさっそく視聴したものの、これが実につまらない。いかにも教育ビデオといった感じで、ジョークの出来もイマイチだし、なんか偽善的というか、わざとらしい雰囲気がプンプンしてるので途中で見るのを止めてしまった。新作発表会とかで行われるマイクロソフトのパフォーマンス芸はろくなものがないけど、世界最高のシットコム「THE OFFICE」さえも凡庸なものにしてしまうとは。恐るべしマイクロソフト。

ちなみにジャーヴェイスたちは、このビデオの存在が明かされたことを嬉しく思ってないらしい。だったら最初から出演しなければいいのに。

モナコ考

今回の旅行では、JGバラードの「コカイン・ナイト」とか「スーパーカンヌ」みたいな、リゾート地における大金持ちたちの潜在的な倦怠感が、けだるい殺意に昇華して漂っているような光景が見れるんじゃないかとひそかに期待してたんだが、当然ながら数日間の宿泊ではそんな社会の裏の顔なんぞ覗けるわけがなく、そもそもバラードの本にリアリティなんか求めてはいけないわけで、とりあえず普通のリゾート地にしか見えなかったのであります。

でもアメリカなんかのリゾート地と違って、観光客にそれなりの節制が求められる(水着で道を歩いてはいけない、とか)ところにちょっとヨーロッパ的なハイソさがあるのかもしれない。住民は明らかに大半が金持ちで、家の値段なんて目が飛び出るくらいに高いし、ショッピングモールで並んでるのは高級店ばかり。スーパーマーケットなんて1つも見なかったぞ。あそこの住民は野菜とかをどこで買ってるんだろう。町のはじっこにカルフールがあったみたいだが。まあそれなりに面白い経験だったけど、よほどの金持ちにでもならない限り、再び行きたいとは思わないような国かな。

ちなみに7月から8月にかけて音楽フェスティバルがあったみたいなんだけど、出演者はザ・フーをはじめスティングやシンプリー・レッド、ディープ・パープルなど見事なくらいのジジババばかり。そんなところだけ場末のリゾート地みたいになってどうすんだよ。しかもトリ(?)のトム・ジョーンズは出演をキャンセルしてたぞ。

エミー賞発表

まあ全体的に妥当なところか。

個人的にはあんま興味ない番組とか、観たことない番組ばっかが受賞したという感じ。「デイリーショー」と「コルベア・レポー」の師弟対決は「デイリーショー」に軍配が上がり、アラン・アルダとウィリアム・シャトナーのジジイ対決は今度はアルダが勝った、なんてどうでもいいことですか。

TVムービー部門でケリー・マクドナルドが受賞したのはいいな。「アレステッド・ディベロップメント」も最後になんか受賞して欲しかった。「ギャラクティカ」が完全に除外されてるのはSFドラマへの差別だよなあ。