「ドクター・フー」のサイン禁止

イギリスではデビット・テナント(ドクター・フー)とパトリック・スチュワート(ピカード船長)の共演による「ハムレット」の舞台公演が行われているそうだが、それにSFオタクどもが押しかけて「ドクター・フー」および「スター・トレック」グッズへのサインをねだるものだから、「シェイクスピア関連のグッズ以外にはサインはしねえ!」というお達しをロイヤル・シェイクスピア・カンパニーが出したそうな

実はわたくし、数年前に池袋の駅でパトリック・スチュワートを見かけたことがありまして、そのときは恥も外聞もなく走って呼び止めて「俺、スタトレのファンなんですよ!XメンのTシャツも着てますよ!ほらほら!」というオタク行為をやった経験があるのでございます。いちおう握手はしてもらったけど、明らかに迷惑そうな表情をしてた彼のことを思うと、有名人にサインとかねだるときも節度は守ろうね、と当然のことを実感せずにはいられないのです。

アニメ版?「ウォッチメン」鑑賞


「ウォッチメン」の「モーション・コミックス」なるものがiTunesストアにあったので早速チェック。最近流行りの「紙芝居コミック」(コミックのコマをバラして、フラッシュムービーとかにしたやつ)かと思い、そんなに期待せずに観たら結構面白かったのであります。

まあ基本的には紙芝居なんだが、キャラクターの動きとかは意外と細かく作ってあって、ロールシャッハのマスクの動きとかがなかなか凝っている。絵もセリフも原作の9割くらいをそのまま使用していて、コミックの雰囲気がかなり伝わってくる出来になってるかな。原作に忠実とはこういうことを言うのですよスナイダー君。

声優が一人しかいないので女性の声も男性がやってるのには萎えるが、全体的にはよく出来た作品。話のペースや絵の大きさが均一である点ではやはりコミックには劣るものの、実写版よりもこっちのほうが面白いんじゃない?第1話は無料配布されてるので興味ある人はぜひご鑑賞を。ちなみに第1話は約30分。単純に12倍して6時間。やはりあの膨大な原作を語るにはそれだけの時間がいるってことか。

「BATMAN GOTHAM KNIGHT」鑑賞

観た。やはり俺は「アニメ絵」が好きではないと実感することしきり。6話のオムニバスになっているので、各話ごとの感想を述べる。

「Have I Got A Story For You」
子どもたちが自分なりのバットマン像を語り合う、という話はコミックでもTVアニメ版でもあったので目新しさはなし。背景のイラストレーションは非常に美しい。

「Crossfire」
キャラクターの目がデカい絵は嫌いなのですよ。話もごく凡庸。クリスプス・アレンよりもハーヴェイ・ブロックに登場して欲しかったな。

「Field Test」
ブルース・ウェインがイケメンのヤサ男として描かれている段階でもうダメ。

「In Darkness Dwells」
そこそこ良い出来。キラー・クロクは好きなのです。

「Working Through Pain」
これもウェインがヤサ男になってる。話も変に抽象的になっていて楽しめない。ブライアン・アザレロがストーリー担当だけに残念。

「Deadshot」
やはりウェインはこの話のようにゴツい肉体派じゃなきゃあ。デッドショットがいまいち弱いような?でも悪い話ではなかった。

日本のアニメーターにバットマンをやらせるという実験的精神は認めるものの、オムニバス形式をとっているために各話が10分程度の尺になり、話の展開に深みがないのが残念なところ。ブルース・ティムのTVアニメ版が20数分で非常に凝ったストーリーを誇っていたのを考えると、特に最後のデッドショットの話なんかは2倍の尺があればなあと思わずにはいられない。あと良かったのはバットマンの声優がTVアニメ版のケビン・コンロイだったこと。あのドスのある声は好きなのです。

今回はiTunesストアでレンタルしたけど、DVDには日本語の字幕と吹替えがあるようなので、日本でも発売されるのかな?日本のアニメファンなら俺よりももっと正当な評価を与えることができるでしょう。

「BURN NOTICE」鑑賞

iTunesストアで無料配布されてた、USAネットワークの「Burn Notice」なる番組を鑑賞。結構面白かった。

題名の「burn notice」というのは情報機関がエージェントや情報屋に対してつける一種のコードで、「こいつはもう役に立たない」という意味なんだとか。主人公のマイケル・ウェスタンは敏腕のスパイだったが、ある日突然このBurn Noticeを突きつけられ、故郷のマイアミに幽閉されてしまう。果たして彼を用済みにしたのは誰か?いったい何の目的のために彼は監視され続けているのか?といった謎を解明するために、マイケルは銃の名手である元彼女と、海軍特殊部隊にいた相棒(ブルース・キャンベル!)とともに様々な事件に立ち向かっていくのだった…。というのが主なプロット。

カメラワークとか爆発シーンとかはそれなりに凝ってるんだけど、個人的にマイアミというのは今でも80年代バブルの街なので全体的にどことなくチープな感じが漂ってるかな。マイケルがスパイとしてのテクニックや心構えを独白するナレーションが随所にかぶさってるんだが、それもまるで「冒険野郎マクガイバー」のよう。ただし悪いチープさではなくて、気軽に楽しめるアクション作品といった感じか。シーズン2には「ギャラクティカ」のトリシア・ヘルファーも出るそうだし、今後もチェックしたいなという気にさせてくれる作品。

ちなみにブルース・キャンベルって最近はさすがに老けましたね。小太りのなかに自慢のアゴが隠れてしまい、ちょっと悲しゅうございます。

How They Wrote Plastic Man


ここ最近「プラスチックマン」という検索ワードでこのブログを訪れる人が増えてるみたいなんだけど、あれですか、ヲシャウスキー兄弟がキアヌ・リーブス主演で映画化を考えてるとかいうニュースのせいですか?

そもそもヲシャウスキー兄弟ってアメコミのストーリーとか書いてた人たちだし、「ヴェンデッタ」と同様に映画化の話はずいぶん前からあったんだよな。ネット上に転がってた、彼らによるボツ原稿なるものを数年前に読んだことがあるけど、確かプラスチック工場か何かの実験により自在に体を伸縮できるようになった主人公と、私欲により同様の力を手に入れた工場の社長が戦う話だったような。で最後はいつも注意できなかったゴミのポイ捨て男をゴミ箱に投げ込んで終わり、とかいうようなオチだった気がする。

コミック版のプラスチックマンってかなりキレたキャラクターで、奇妙な形に変身して事件を解決していくのが面白いんだけど、あの脚本だとずいぶん常識的な性格の主人公になっていて、あまり面白いとは思わなかったような。

まあ実際に映画化されるとしたら脚本は書き直されるだろうから、非常にユニークなヒーローであるプラスチックマンがうまく映像化されることを願いたいものです。でもゴムのように動く主人公の役を、凍り付いたような演技のキアヌが演じるのは…。無難にジム・キャリーを使えばいいのに。